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冒険と成長の三姉妹

シャルルの大切な日

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【不死の魔女】
との戦いから帰った日の夕方過ぎ
ヒイロはミルに話をした

「今日の事を冒険者ギルドに報告に行くのは明日でも良いかな?とは思ったんだが…事は深刻だ!少しでも早い方が良いだろう!それと、商業ギルドにはアドルさんが行ってくれてるだろうな
それと…三姉妹は明日まで起きないだろうから…ミル、留守中あの三姉妹をよく見てあげてくれ」

そう言うとヒイロは出掛けて行った。実はもう1つ用事があるのだが…


【冒険者ギルド(夜は酒場)】
「このミスリルアーマーは凄いですね!自分、ここまで役に立てて嬉しいですよ」

Bランクパーティのシェリー、シャルルの姉妹とガルダンが呑んでいる

「シャルルの回復魔法を予(あらかじ)め掛けておくと、ガルダンさんが被弾する度(たび)にオートで回復するのは便利よね!」

「速度アップとかの魔法を掛けておくのも、今度試してみようかな?……ふぅ。少し飲み過ぎたかな?ちょっと、夜風にあたってくるね」

「1人は危険だから、あまり遠くに行かないようにね!」

「はぁーい、分かってますよぉ!」

シャルルは外へ出て行った
(ふっふっふ…ガルダンさん、機会は作ってあげたわ、頑張りなさいよぉ)

ガルダンと酒場に残ったシェリー唐突な機会に彼は会話を模索した…

「ところで、ヒイロ君は本当に良い鍛冶屋ですね!このミスリルアーマー、本当に良く出来ていますよ!ところで…お2人は彼とは、どうやって知り合ったのでしょうか?」

「うーん、何だっかしらァ……そうだわ!ちょうど今から1年前、私達姉妹がDランクになったばかりでね、街の冒険者達にも舐められてた頃だったわ
私達が冒険者の男達に絡まれて困ってた時に、ヒイロが私達を助けてくれたのよ。その日から妹は彼に熱をあげちゃって…何とかひっついて、くれないかしら?」

「えっと、その、あの…シェリーさんは、ヒイロ君の事を異性として…す、す、す、好きだったり、しないのですかぁ?」

ガルダンは言い出しにくかった核心を話し、声が上ずってしまった

「そうねぇ…私から見たら…良き異性の友人にしか、見えないのよね~何だろう?私が年上趣味だからかもね?あはっ(笑)」

(と、年上趣味?なら、自分にもチャンスが?
いやいや、これ以上は急いで踏み込まない方が良いかな?焦ってる様に思われかねないし…)

そんな風に悩んでいるガルダンを、肘を付いたまま、覗き込んでいるシェリー

((⑉・̆н・̆⑉)むぅ…ガルダンさん……踏み込んで来ないわね…)


【酒場近くの路地裏】
「ガルダンさん…奥手っぽいみたいだし…どうだろうなぁ?進展したりするのかなぁ?そう言や1年前…タチの悪い冒険者に、しつこく迫られてたところを、ヒイロに助けてもらったっけ…」

「あ、あの、ヒイロさん!良かったら、1年後の今日、また会ってくれませんか?是非、仲良くして欲しいんですっ!」

「なーんて、言ったこともあったっけ…流石に忘れられてるよねぇ…」

その時、シャルルの脳裏に、自分に「あっかんべー」する、カルーアの顔が浮かんだ

「1年前とは違って、今はおじゃま虫も居るし流石に今日、会いに行くのも悪いよねっ…」

(私…ガルダンさんの事は言えないな…私だって自分からヒイロに会いに行くの、理由が無いと行けないもんなっ…)

そう考えると、少し悲しくなったシャルル
すると、不意に彼女の肩が叩かれた
「誰よ!?」と、振り返るシャルル

「よっ!誰かに会いに行く所だったか?」

この日に偶然、現れたヒイロ!あまりにも良すぎるタイミングに胸が熱くなるシャルル

「あら、ヒイロ!あっ……あの、ミスリルアーマーありがとうねっ!ガルダンさん、凄く感謝してたよっ!」
 

「そうか、それは良かったよ!ところでシャルル、今日はこれを渡そうと思ってね、探してたんだ」

ヒイロはミスリル製のネックレスを渡した。突然のプレゼントに驚くシャルル

「あ、ありがとう!でも、なんで?」

「1年前、仲良くして欲しいから、1年後の今日も、また会って欲しい!って言ってたろ?忘れてたかい?」

モチのロンだが、シャルルは覚えている。むしろ、ソレをヒイロが覚えていてくれたのが、信じられなくて感激していたのだ
シャルルはヒイロの手をとって、感謝の言葉を心を込めて伝えた

「良かったら、付けてくれない?」

そう言うと、シャルルは後ろを向き、髪を掻き上げてネックレスを付けてもらった
振り向くとシャルルはヒイロの手を掴み、下に引っ張った。腕を引っ張っられ前屈みになったヒイロの頬に、シャルルは感謝のKissをした!

(もお!そう言う優しが好きになっちゃったのよ!馬鹿っ!)

その日からしばらく、シャルルはニヤニヤしながら過ごしたと言う…



続く
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