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第二章
第二章 ~『豪華な馬車』~
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朝日が優しく部屋を照らし始めた頃、琳華は静かな寝息を立てていた。ふと、目覚めの瞬間が訪れ、起き上がった彼女は深く息を吸い込む。窓の外では中庭が朝露で濡れ、新たな一日の始まりを予感させていた。
(休日の朝は最高ですね)
二日続けての休暇には理由があった。昨日、翠玲の仕事に協力して直近の業務を片付けたことで代休を取らせてもらえることになったのだ。
忙しい日々の中で稀有な休日だ。どう過ごそうかと思いを馳せ、ゆっくりと流れる時間の中で身支度だけ整える。そんな穏やかな朝に、玄関扉が叩かれた。
「どちら様でしょうか?」
「天翔だ。もしかして起こしてしまったかな?」
「いえ、少し前から目は覚めています」
琳華が扉を開けると、いつも通りの穏やかな笑顔が待っていた。
朝日が彼の姿を金色に縁取り、優雅な雰囲気を漂わせている。黒髪は輝き、肌は柔らかな光を反射していた。
「休暇だと聞いてね。もしよければ、一緒に過ごさないかい?」
「喜んで。ただ、その前に一言だけ――私の実家の織物屋を購入してくれたようで、ありがとうございました」
琳華が頭を下げると、彼は気恥ずかしそうに頬を掻く。
「慶命から聞いたのかい?」
「はい。知らない第三者の手に渡るよりは良いだろうと配慮してくれたのですよね?」
「まぁね。君が欲しいのならプレゼントしようか?」
実家の織物屋の権利は金貨千枚の価値がある。それを譲ると軽く口にする彼の経済力は、琳華の想定よりも遥かに上だった。
(天翔様はとても裕福な家の生まれなのでしょうね)
だからこそ友人として対等な関係を維持するためにも彼の善意には甘えられない。
「高額ですから。その贈り物を受け取るわけにはいきません。それに、第三者ならともかく、天翔様が所有する分には私は一向に構いません。なにせ家族とも縁を切っていますから」
織物屋の経営権を失って、家族が困ったとしても琳華に助ける義理はない。
「無欲なんだね」
「私は宝石店さえあれば十分ですから」
「なら琳華の店を一緒に訪れてみないかい?」
「それは……」
可能ならば一目でもいいから店の状態を確認したい。だが琳華は素直に頷けなかった。それは外出に大きな壁があることを知っていたからだ。
「私はまだ後宮に入って日が浅いです。外出を申請しても、許可が下りませんよ……」
「そこは任せて欲しい。こう見えて顔が広いんだ。僕がお願いすれば、きっと申請は通るはずさ」
「無理をさせることになりませんか?」
「ならないさ。なにせ僕が琳華と外出したいからこそ誘っているのだからね」
「天翔様……ではお言葉に甘えますね」
「一時間後、東門の前で集合しよう」
「はい、楽しみにしております」
一年の我慢を覚悟していた宝石店に一時的とはいえ帰れるのだ。約束に胸を踊らせながら琳華は外出の準備を整える。
(そういえば、これはデートなのでしょうか?)
琳華にとって男性との逢引は苦い思い出しかない。明軒が婚約者だった頃は、荷物持ちや支払いを強要され、拒絶も許されなかったからだ。
僅かな不安を胸に抱きながら、約束の時間に東門へ向かうと、豪華な馬車が出迎えてくれる。
輝く黄金の装飾が施された車体は眩いばかりに美しく、それを引く馬も毛並みの艶やかさで高貴な血統を物語っていた。
馬の手綱を引く御者は東門の門番を担当していた宦官の一人で、屈強な体つきをしている。ムスっとした表情で全身から緊張を滲ませていた。
「琳華、ここだよ」
天翔に手を引かれて馬車の中へ乗り込む。対面に腰掛けて扉を閉めると、馬は軽やかに足を動かし始めた。窓の外に移る景色も変化し始める。
「外出許可が本当に取れたのですね」
「僕から頼めば、たいていのことは断られないさ」
その言葉には説得力がある。彼の立場が低ければ、御者を担当している門番が東門より天翔の守護を優先するはずがないからだ。
(慶命様は息子のようなものと仰っていましたが、本当に御子息なのでしょうか……)
宦官とはいっても、去勢前なら子供を残せる。後宮に入る前に生まれた子供の可能性も捨てきれない。
それに何より総監の息子であれば、後宮内での厚遇にも一定の説得力が生まれる。ジッと天翔を観察していると、柔和な笑みが返ってくる。気恥ずかしさで視線を逸らすと、窓の外に広がる景色が目に入る。
馬車が石畳の道を進むたびに、商人や行き交う市民たちは一時的に自らの営みを停止させる。この珍しい馬車に目を奪われてしまうからだ。通り過ぎると街の喧噪が遠のいていき、馬蹄の音と車輪の軋む音だけが残る。
「琳華は馬車に乗るのが初めてかい?」
「宝石の買い付けで何度か……ですが、街の人達の反応は大違いです」
「この馬車は目立つからね」
もっと地味な馬車の方が好みだが用意できたのはこれだけでねと、天翔は苦笑を漏らす。
「子供の頃から派手な生活ばかりでね。疲れてしまうよ」
「裕福な家庭で育ったのですね」
「琳華の想像以上にね……もしかして僕の出自が気になるのかい?」
「これだけの厚遇ですからね」
「だよね。でも僕の正体はまだ秘密だ。折角の友人を失いたくないからね。ただそれ以外の質問なら何でも答えるよ」
本人が秘匿したいことを追求するわけにもいかない。琳華は質問を変える。
「では慶命様との関係を教えてください」
「彼は教育係さ。血の繋がった父親とは不仲なこともあってね。最も身近な大人だった」
慶命の息子のようなものという表現もあながち嘘ではなかったのだ。
「慶命様が傍にいてくれたのなら心強いですね」
「口煩いことも多いけどね。ただ子供の頃の僕はその小言が嬉しくてね。なにせ周囲の者たちは誰も僕を諌めようとしなかった」
「お母様もですか?」
「母か……」
琳華の問いに、天翔は微かな寂寥を表情に浮かべる。
「母は公平で賢く、尊敬できる人だ。だからこそ周囲から頼られ、常に多忙で、子供より役目を優先する人だった。そのせいか叱られた経験もないんだ」
天翔は過去に想いを馳せながら、苦い思い出話を静かに続ける。
「故に母から愛された覚えもなくてね。なにせ熱を出して倒れたときでさえ、側近の女官に看病を任せる始末だ……母は僕に興味がなかったのさ」
「そんなことはありませんよ!」
琳華は天翔の考えをきっぱりと否定する。
「私は天翔様が羨ましいですから」
「……どうしてだい?」
「お母様は天翔様を心配していたはずです。もし本気であなたに興味がないのなら、看病は宮女でも良かったはずですから。ですが信頼できる側近に看病を任せた。役目で忙しい中で、あなたのためにできる最善を選んでくれたのですよ」
これが愛情でなければ何なのかと続けると、彼は驚きと共に、僅かに口元を綻ばせる。
「母が僕を愛してくれていたか……琳華の推理だ。きっとそれは正しいのだろうね」
「私が太鼓判を押します。なにせ愛情がない場合は、私の母のようになるはずですから……」
琳華は母に裏切られて、借金の連帯保証人にされてしまった。その経緯を知っているからこそ、天翔は疑問を口にする。
「母親との不仲は子供の頃からかい?」
「父が亡くなってからですね。母が露骨に私を差別するようになったのです」
「それほど扱いに差があったと?」
「妹の詩雨が熱を出した時は寝室で付きっきりの看病をする母が、私が倒れた時は病気を移さないようにと物置に閉じ込めるほどでしたからね……」
琳華の口元に強張った笑みが浮かぶ。その表情を前にした天翔は、慰めるように彼女をギュッと抱きしめた。
「辛いことを語らせてしまった。すまない」
天翔はまるで自分事のように悲しんでくれる。彼の優しさが嬉しくて、琳華も両手を彼の背中に回す。
「私は大丈夫です。慣れていますから」
「しかし……」
「それに天翔様に慰めてもらって元気が出ましたから」
後宮に入ってからの琳華は、もう一人ではない。頼りになる仲間がいてくれる。それだけで心が元気になった。
「励ますためとはいえ、急に抱きしめてすまなかった」
頬を染めながら、天翔は琳華から手を離す。
「いえ、天翔様の心遣い、とても嬉しかったです」
彼の優しさに応えるため、琳華も頬を染めながら感謝を伝えるのだった。
(休日の朝は最高ですね)
二日続けての休暇には理由があった。昨日、翠玲の仕事に協力して直近の業務を片付けたことで代休を取らせてもらえることになったのだ。
忙しい日々の中で稀有な休日だ。どう過ごそうかと思いを馳せ、ゆっくりと流れる時間の中で身支度だけ整える。そんな穏やかな朝に、玄関扉が叩かれた。
「どちら様でしょうか?」
「天翔だ。もしかして起こしてしまったかな?」
「いえ、少し前から目は覚めています」
琳華が扉を開けると、いつも通りの穏やかな笑顔が待っていた。
朝日が彼の姿を金色に縁取り、優雅な雰囲気を漂わせている。黒髪は輝き、肌は柔らかな光を反射していた。
「休暇だと聞いてね。もしよければ、一緒に過ごさないかい?」
「喜んで。ただ、その前に一言だけ――私の実家の織物屋を購入してくれたようで、ありがとうございました」
琳華が頭を下げると、彼は気恥ずかしそうに頬を掻く。
「慶命から聞いたのかい?」
「はい。知らない第三者の手に渡るよりは良いだろうと配慮してくれたのですよね?」
「まぁね。君が欲しいのならプレゼントしようか?」
実家の織物屋の権利は金貨千枚の価値がある。それを譲ると軽く口にする彼の経済力は、琳華の想定よりも遥かに上だった。
(天翔様はとても裕福な家の生まれなのでしょうね)
だからこそ友人として対等な関係を維持するためにも彼の善意には甘えられない。
「高額ですから。その贈り物を受け取るわけにはいきません。それに、第三者ならともかく、天翔様が所有する分には私は一向に構いません。なにせ家族とも縁を切っていますから」
織物屋の経営権を失って、家族が困ったとしても琳華に助ける義理はない。
「無欲なんだね」
「私は宝石店さえあれば十分ですから」
「なら琳華の店を一緒に訪れてみないかい?」
「それは……」
可能ならば一目でもいいから店の状態を確認したい。だが琳華は素直に頷けなかった。それは外出に大きな壁があることを知っていたからだ。
「私はまだ後宮に入って日が浅いです。外出を申請しても、許可が下りませんよ……」
「そこは任せて欲しい。こう見えて顔が広いんだ。僕がお願いすれば、きっと申請は通るはずさ」
「無理をさせることになりませんか?」
「ならないさ。なにせ僕が琳華と外出したいからこそ誘っているのだからね」
「天翔様……ではお言葉に甘えますね」
「一時間後、東門の前で集合しよう」
「はい、楽しみにしております」
一年の我慢を覚悟していた宝石店に一時的とはいえ帰れるのだ。約束に胸を踊らせながら琳華は外出の準備を整える。
(そういえば、これはデートなのでしょうか?)
琳華にとって男性との逢引は苦い思い出しかない。明軒が婚約者だった頃は、荷物持ちや支払いを強要され、拒絶も許されなかったからだ。
僅かな不安を胸に抱きながら、約束の時間に東門へ向かうと、豪華な馬車が出迎えてくれる。
輝く黄金の装飾が施された車体は眩いばかりに美しく、それを引く馬も毛並みの艶やかさで高貴な血統を物語っていた。
馬の手綱を引く御者は東門の門番を担当していた宦官の一人で、屈強な体つきをしている。ムスっとした表情で全身から緊張を滲ませていた。
「琳華、ここだよ」
天翔に手を引かれて馬車の中へ乗り込む。対面に腰掛けて扉を閉めると、馬は軽やかに足を動かし始めた。窓の外に移る景色も変化し始める。
「外出許可が本当に取れたのですね」
「僕から頼めば、たいていのことは断られないさ」
その言葉には説得力がある。彼の立場が低ければ、御者を担当している門番が東門より天翔の守護を優先するはずがないからだ。
(慶命様は息子のようなものと仰っていましたが、本当に御子息なのでしょうか……)
宦官とはいっても、去勢前なら子供を残せる。後宮に入る前に生まれた子供の可能性も捨てきれない。
それに何より総監の息子であれば、後宮内での厚遇にも一定の説得力が生まれる。ジッと天翔を観察していると、柔和な笑みが返ってくる。気恥ずかしさで視線を逸らすと、窓の外に広がる景色が目に入る。
馬車が石畳の道を進むたびに、商人や行き交う市民たちは一時的に自らの営みを停止させる。この珍しい馬車に目を奪われてしまうからだ。通り過ぎると街の喧噪が遠のいていき、馬蹄の音と車輪の軋む音だけが残る。
「琳華は馬車に乗るのが初めてかい?」
「宝石の買い付けで何度か……ですが、街の人達の反応は大違いです」
「この馬車は目立つからね」
もっと地味な馬車の方が好みだが用意できたのはこれだけでねと、天翔は苦笑を漏らす。
「子供の頃から派手な生活ばかりでね。疲れてしまうよ」
「裕福な家庭で育ったのですね」
「琳華の想像以上にね……もしかして僕の出自が気になるのかい?」
「これだけの厚遇ですからね」
「だよね。でも僕の正体はまだ秘密だ。折角の友人を失いたくないからね。ただそれ以外の質問なら何でも答えるよ」
本人が秘匿したいことを追求するわけにもいかない。琳華は質問を変える。
「では慶命様との関係を教えてください」
「彼は教育係さ。血の繋がった父親とは不仲なこともあってね。最も身近な大人だった」
慶命の息子のようなものという表現もあながち嘘ではなかったのだ。
「慶命様が傍にいてくれたのなら心強いですね」
「口煩いことも多いけどね。ただ子供の頃の僕はその小言が嬉しくてね。なにせ周囲の者たちは誰も僕を諌めようとしなかった」
「お母様もですか?」
「母か……」
琳華の問いに、天翔は微かな寂寥を表情に浮かべる。
「母は公平で賢く、尊敬できる人だ。だからこそ周囲から頼られ、常に多忙で、子供より役目を優先する人だった。そのせいか叱られた経験もないんだ」
天翔は過去に想いを馳せながら、苦い思い出話を静かに続ける。
「故に母から愛された覚えもなくてね。なにせ熱を出して倒れたときでさえ、側近の女官に看病を任せる始末だ……母は僕に興味がなかったのさ」
「そんなことはありませんよ!」
琳華は天翔の考えをきっぱりと否定する。
「私は天翔様が羨ましいですから」
「……どうしてだい?」
「お母様は天翔様を心配していたはずです。もし本気であなたに興味がないのなら、看病は宮女でも良かったはずですから。ですが信頼できる側近に看病を任せた。役目で忙しい中で、あなたのためにできる最善を選んでくれたのですよ」
これが愛情でなければ何なのかと続けると、彼は驚きと共に、僅かに口元を綻ばせる。
「母が僕を愛してくれていたか……琳華の推理だ。きっとそれは正しいのだろうね」
「私が太鼓判を押します。なにせ愛情がない場合は、私の母のようになるはずですから……」
琳華は母に裏切られて、借金の連帯保証人にされてしまった。その経緯を知っているからこそ、天翔は疑問を口にする。
「母親との不仲は子供の頃からかい?」
「父が亡くなってからですね。母が露骨に私を差別するようになったのです」
「それほど扱いに差があったと?」
「妹の詩雨が熱を出した時は寝室で付きっきりの看病をする母が、私が倒れた時は病気を移さないようにと物置に閉じ込めるほどでしたからね……」
琳華の口元に強張った笑みが浮かぶ。その表情を前にした天翔は、慰めるように彼女をギュッと抱きしめた。
「辛いことを語らせてしまった。すまない」
天翔はまるで自分事のように悲しんでくれる。彼の優しさが嬉しくて、琳華も両手を彼の背中に回す。
「私は大丈夫です。慣れていますから」
「しかし……」
「それに天翔様に慰めてもらって元気が出ましたから」
後宮に入ってからの琳華は、もう一人ではない。頼りになる仲間がいてくれる。それだけで心が元気になった。
「励ますためとはいえ、急に抱きしめてすまなかった」
頬を染めながら、天翔は琳華から手を離す。
「いえ、天翔様の心遣い、とても嬉しかったです」
彼の優しさに応えるため、琳華も頬を染めながら感謝を伝えるのだった。
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