甘海そら

甘海そら

ファンタジースキーです。
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恋愛 完結 短編
アザリアは『聖女』である。 卓越した力を持った『大聖女』でもあり、その能力、誠実な人柄から国中の者たちから慕われていた。 そう、ただ1人を除いては。 アザリアには天敵がいたのだ。 ケルロー公爵、レド・レマウス。 彼はアザリアを『偽聖女』と罵り、正体を暴いてやると常に鼻息を荒くしていた。 もっとも、誰も彼を信じる者はいない。 アザリアの上げてきた実績は、そんな虚言を許しはしなかったのだ。 アザリア自身も大して彼を気にかけていなかった。 王子との婚礼を間近にしていることもあり、明るい未来に思いを馳せていた。 だが、突然である。 王子に呼ばれたアザリアは、彼によって処刑を言い渡された。 罪状は、偽の聖女として王家を欺き続けたというものだった。 その場には、レド・レマウスの姿もあった。 全ての元凶は彼に違いない。 アザリアはレドを憎み、復讐を誓った。 だが、逃亡を図った末に、衛兵の一撃によって昏倒してしまう。 レドへの復讐も果たせず、自分はこのまま死んでしまうのだろうか? 幸いなことに、アザリアは目覚めることが出来た。 しかし、それは人としてでは無い。 1羽の小柄な野鳥としてだった。 『こ、これはどういうことですか!?』 アザリアは混乱しつつも、復讐を果たし、王子との幸せな未来を取り戻すために動き出す。 そして、知るのだった。 自分は今まで、誰によって守られてきたのかを。
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文字数 57,215 最終更新日 2022.06.18 登録日 2022.06.12
恋愛 完結 短編
第一王女、メアリ・ブラントは悪女だった。 家族から、あらゆる悪事の責任を押し付けられればそうなった。 国王の政務の怠慢。 母と妹の浪費。 兄の女癖の悪さによる乱行。 王家の汚点の全てを押し付けられてきた。 そんな彼女はついに望むのだった。 「どうか死なせて」 応える者は確かにあった。 「メアリ・ブラント。貴様の罪、もはや死をもって以外あがなうことは出来んぞ」 幼年からの想い人であるキシオン・シュラネス。 公爵にして法務卿である彼に死を請われればメアリは笑みを浮かべる。 そして、3日後。 彼女は処刑された。
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文字数 51,164 最終更新日 2021.10.28 登録日 2021.10.03
恋愛 連載中 短編
ヴィクトル公爵家の令嬢、リディア・オスニールには想い人があった。 であれば、 「リディア・オスニール! 貴様に将来の王妃の座などふさわしくない! ユスク・オル・エルシールの名の下に、貴様との婚約の破棄をここに宣言する!!」 などと告げられて思い立ったのだ。 「せっかくだからな、うん」 婚約は国内の安定のためのものであった。 であれば、この婚約破棄によって国の将来には暗雲が立ち込めることになった。 これから何があっても後悔しないようにしたい。 リディアは想い人である近衛騎士団長──テオの元に向かう。 そして、彼女は無事思いを遂げ……ることは無かったが、国内は激動の時を迎えることになる。 テオにとっても彼女は大事な女性だったのだ。 そして、彼はリディアが受けた屈辱(当人は無傷)に腹の底から激怒した。 彼にはとある秘密があった。 そして、リディアは疑問の声を上げることになる。 「は? やっぱり私が王妃?」
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文字数 9,880 最終更新日 2021.09.28 登録日 2021.09.26
恋愛 連載中 短編
──財産が無ければ、お前のような女に何の価値がある? ヘルミナは、夫であるシュナン子爵家のハルムから離縁を告げられた。 実家の財産狙いの結婚だったのだ。 絞り取ってしまえば用済みということだった。 次の妻もすでに決まっていた。 ヘルミナは落胆の内に屋敷を追い出される。 行くあてなど無かった。 両親に合わせる顔など無ければ、頼れる知人などいない。 もはや死ぬ以外に無い。 そう思って、しかしそれは果たされなかった。 思わぬ人物が目の前に現れれば、彼女の人生は大きく代わっていく――
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文字数 50,096 最終更新日 2021.09.26 登録日 2021.08.29
 人の幸せを妬む悪女。  それが王女、エメルダ・シェイルに対する世間の呼び声だった。  確かに、彼女の行いは悪に映るものであった。  国王の家臣への善意を、ことごとく台無しにしてきたのだ。    家臣に王家の子女を嫁がせるとなれば、それに異を唱え破棄にまで追い込んだ。  家臣への加増の話が決まれば、それを直前に取りやめさせた。  家臣への宝物の下賜といったことにも、徹底的に口をはさみ無かったことにさせた。    であれば、彼女は悪女だった。  ただ、そこに私情は無かった。  全ては、国と国民を思えばこその行動だった。  しかし、彼女に理解者はいない。  夜会において、陰口に辟易とすれば1人会場を抜け出すことになる。  そこで出会ったのだった。  庭園の樹木の陰から、その少年は現れた。  クレインと名乗ったその少年は、妙に落ち着いていれば理屈っぽく、そして……エメルダを悪女とすること無かった。
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文字数 17,970 最終更新日 2021.09.21 登録日 2021.09.21
恋愛 完結 短編
ヤルス伯爵家の長女、セリアには商才があった。 であれば、ヤルス家の借金を見事に返済し、いよいよ婚礼を間近にする。 だが、 「セリア。君には悪いと思っているが、私は運命の人を見つけたのだよ」  婚約者であるはずのクワイフからそう告げられる。  そのクワイフの隣には、妹であるヨカが目を細めて笑っていた。    気がつけば、セリアは全てを失っていた。  今までの功績は何故か妹のものになり、婚約者もまた妹のものとなった。  さらには、あらぬ悪名を着せられ、屋敷から追放される憂き目にも会う。  失意のどん底に陥ることになる。  ただ、そんな時だった。  セリアの目の前に、かつての親友が現れた。    大国シュリナの雄。  ユーガルド公爵家が当主、ケネス・トルゴー。  彼が仏頂面で手を差し伸べてくれば、彼女の運命は大きく変化していく。
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文字数 21,043 最終更新日 2021.09.15 登録日 2021.09.12
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