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エピローグ
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婚約してから1年後、私とルイは結婚した。
結婚式では、私よりもルイの方が号泣するものだから、周りからだいぶん引いた目で見られていたが、本人は全く気付いておらず、
「幸せにするから。幸せになろう」
などと、終始言っていて、若干私も引いた。
しかし、それでもその気持ちが嬉しくて幸せを感じた。
驚く事に、その結婚式の日、精霊王様が皆の前に姿を現し、この国の繁栄と私達の幸せを願って改めて祝福をしてくれた。
その時の盛り上がりは、言い表せない程だったが、精霊王の愛し子がこの国の皇太子妃となる事を、改めて皆が喜んでくれた。
もちろん精霊達もキラキラ光りながら空から花シャワーを降らせてくれて、演出はバッチリだ。
類を見ない結婚式に、他国から参加していた人達も喜んでくれていた。
そして、その結婚式から4年経った今、私には3人の子供がいる。
長男のノアは現在3歳。
そう、結婚してすぐに私は妊娠した。
次男のデーヴィットは2歳。
そして、長女のオリビアは1歳。
で、今、私のお腹の中には新たな命が芽生えている。
ちょっと。
休憩させて。
陛下や皇后様も、初めての孫が生まれた時は大層喜んでくれていたが、今では気の毒なものを見る様な目で私を見る。
うん、マジで4人目産んだら、休憩する。
ルイはいつも、どんな事にも精力的に取り組む。
でも、この件に関しては、もう頑張らなくていい。
もし、言う事を聞いてくれなければ、思わず木の枝を握ってしまいそうになる自分がいた。
『ルナ~、次の子達はルナと同じだね』
『うんうん、もしかしてルナよりも力が強いかも?』
『そうだね~2人とも僕達と相性が良さそう』
「わたくしと同じ?」
私の質問に精霊達が答える。
『うん、2人とも僕達を見る力があるよ』
『精霊王様も、そう言ってたしね~』
ちょっと、待って。
2人ともとは?
「2人って?」
私の質問に精霊達が一斉に答える。
『『『『『『 双子だよ~ 』』』』』』
マジか!
これはまた、一段と子育てが大変そうな。
でも、一段と賑やかになって家族が増える事が単純に嬉しくて。
思わずニマニマしている所に、ルイがやって来た。
「ご機嫌だね? ルナ。何かいい事でもあった?」
そう優しく微笑みながら声を掛けてくれる。
ルイは次の子供達が双子だって知ったら、どう思うかしら?
とても子煩悩で、今も3人の子供を連れて私の所に来てくれたとても素敵な旦那様。
「ママ~」
娘のオリビアがヨチヨチ歩きをしながら私の方に歩いてくる。
ちゃんと私の所まで到達出来たことを、満面の笑みを浮かべて誇らしげにしている可愛い娘。
「よく歩けましたね」
そう言って娘を抱き上げると、
「あー! ズルい! 僕も!」
「やだ! 僕の方が先~!」
と、ノアとデーヴィットがルイと繋いでいた手を離して、こちらに駆け寄ってくる。
「こらこら、ママは身重なんだから、突進しちゃダメだっていつも言ってるだろ?
パパが抱っこしてあげるから、それで我慢しなさい」
そう言って、両腕で2人を抱き上げて、優しく私に微笑む。
「ルナ、身体は大丈夫かい? つらくない?」
思わず、お前が言うなって言いそうになるが、なんだかんだ幸せなので、良しとしよう。
「ルイ。今度の子供達は双子だそうですよ。精霊達が教えてくれました」
そう私が言うと、目を丸くして、
「そうか! それは凄いな! 一気に2人も家族が増えるのか!」
嬉しそうにしているルイを見て、クスッと笑ってしまう。
その双子が2人とも精霊達が見えるということは、生まれてからのお楽しみにしようかしら。
私は娘を抱きながら、そっとお腹をさすった。
逢えるのを楽しみにしているからね。
2人とも元気に生まれてきてね。
早く一緒に、精霊達と会話しようね。
そんな事を思いながら、今の幸せを噛みしめていた。
~ 完 ~
結婚式では、私よりもルイの方が号泣するものだから、周りからだいぶん引いた目で見られていたが、本人は全く気付いておらず、
「幸せにするから。幸せになろう」
などと、終始言っていて、若干私も引いた。
しかし、それでもその気持ちが嬉しくて幸せを感じた。
驚く事に、その結婚式の日、精霊王様が皆の前に姿を現し、この国の繁栄と私達の幸せを願って改めて祝福をしてくれた。
その時の盛り上がりは、言い表せない程だったが、精霊王の愛し子がこの国の皇太子妃となる事を、改めて皆が喜んでくれた。
もちろん精霊達もキラキラ光りながら空から花シャワーを降らせてくれて、演出はバッチリだ。
類を見ない結婚式に、他国から参加していた人達も喜んでくれていた。
そして、その結婚式から4年経った今、私には3人の子供がいる。
長男のノアは現在3歳。
そう、結婚してすぐに私は妊娠した。
次男のデーヴィットは2歳。
そして、長女のオリビアは1歳。
で、今、私のお腹の中には新たな命が芽生えている。
ちょっと。
休憩させて。
陛下や皇后様も、初めての孫が生まれた時は大層喜んでくれていたが、今では気の毒なものを見る様な目で私を見る。
うん、マジで4人目産んだら、休憩する。
ルイはいつも、どんな事にも精力的に取り組む。
でも、この件に関しては、もう頑張らなくていい。
もし、言う事を聞いてくれなければ、思わず木の枝を握ってしまいそうになる自分がいた。
『ルナ~、次の子達はルナと同じだね』
『うんうん、もしかしてルナよりも力が強いかも?』
『そうだね~2人とも僕達と相性が良さそう』
「わたくしと同じ?」
私の質問に精霊達が答える。
『うん、2人とも僕達を見る力があるよ』
『精霊王様も、そう言ってたしね~』
ちょっと、待って。
2人ともとは?
「2人って?」
私の質問に精霊達が一斉に答える。
『『『『『『 双子だよ~ 』』』』』』
マジか!
これはまた、一段と子育てが大変そうな。
でも、一段と賑やかになって家族が増える事が単純に嬉しくて。
思わずニマニマしている所に、ルイがやって来た。
「ご機嫌だね? ルナ。何かいい事でもあった?」
そう優しく微笑みながら声を掛けてくれる。
ルイは次の子供達が双子だって知ったら、どう思うかしら?
とても子煩悩で、今も3人の子供を連れて私の所に来てくれたとても素敵な旦那様。
「ママ~」
娘のオリビアがヨチヨチ歩きをしながら私の方に歩いてくる。
ちゃんと私の所まで到達出来たことを、満面の笑みを浮かべて誇らしげにしている可愛い娘。
「よく歩けましたね」
そう言って娘を抱き上げると、
「あー! ズルい! 僕も!」
「やだ! 僕の方が先~!」
と、ノアとデーヴィットがルイと繋いでいた手を離して、こちらに駆け寄ってくる。
「こらこら、ママは身重なんだから、突進しちゃダメだっていつも言ってるだろ?
パパが抱っこしてあげるから、それで我慢しなさい」
そう言って、両腕で2人を抱き上げて、優しく私に微笑む。
「ルナ、身体は大丈夫かい? つらくない?」
思わず、お前が言うなって言いそうになるが、なんだかんだ幸せなので、良しとしよう。
「ルイ。今度の子供達は双子だそうですよ。精霊達が教えてくれました」
そう私が言うと、目を丸くして、
「そうか! それは凄いな! 一気に2人も家族が増えるのか!」
嬉しそうにしているルイを見て、クスッと笑ってしまう。
その双子が2人とも精霊達が見えるということは、生まれてからのお楽しみにしようかしら。
私は娘を抱きながら、そっとお腹をさすった。
逢えるのを楽しみにしているからね。
2人とも元気に生まれてきてね。
早く一緒に、精霊達と会話しようね。
そんな事を思いながら、今の幸せを噛みしめていた。
~ 完 ~
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(77件)
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とても嬉しすぎるご感想を頂けて、本当にありがとうございます(∩˃o˂∩)♡
とても励みになるお言葉を頂いて、作品も全部読んで頂けた事、もう足を向けて寝る事などとても出来ません!(笑)
まだまだ、駆け出しの新人ですが、これからも作品を作っていきたいと思いますので、これからと読んでもらえたら嬉しく思います🥰
これからもよろしくお願いしますෆ⃛ෆ⃛(*///◡///*)ෆ⃛ෆ⃛
嬉しい😄新作楽しみに待ってます。
作者様のお話、大好きなので気長に待ってますよー
ありがとうございます🎵
頑張ります!♡〜٩( ˶´꒳`˶ )۶〜♡
今回も、最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございます(∩´∀`∩)💕
次回作に取り掛かっているのですが、ちょっと気に入らなくて書き直しいるので、次を出すのは少し時間がかかります。
でも、絶対に新作を作り上げますので、それまでお待ち頂ければとても嬉しく思います😊
やっぱり、期待されたり面白かったといわれるのは、とても励みになるので。
これからも末永くお付き合い頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします
(՞ . ̫ .՞)"ペコ