碧い入江の迷子たち

華やかなライフスタイルを夢見る里見リアは、30代後半にして憧れのインフルエンサー大嶋ヒカリのアシスタントの職を勝ち取った。原宿のオフィスで勤務をして、有名なスイーツの差し入れと会社のオリジナル商品に囲まれた生活を送っていた。ノルマも圧力もなく、翌年のハワイでの研修旅行に思いを馳せるが、実際の業務は地味で貯金もままならない。海の中で方向感覚を失ったかのように日々を過ごしている。理想と現実のギャップにもがく現代女性の物語。