そんなバーガーキングは、実はここ数年、積極的な出店を続けている。運営元のビーケージャパンホールディングスは2023年7月14日付け当サイト記事でBusiness Journalの取材に対し、
<バーガーキングの国内店舗数は約4年間で114店舗増加、合計191店舗(※2023年7月5日時点)に拡大してきました。今後2025年に全国300店舗を目指し、引き続き積極的な新規出店を継続してまいります>
と明かしていた。そして今月には前述のとおり出店可能な空き物件の紹介を呼びかけるXでのポストを行い、以下のように多数の声が寄せられている。
<是非大分に作ってほしい 駅ビルや周辺が空き店舗多いから是非ほしい>
<北海道にもっと増やして欲しいですね~近くには一店舗しか見た事ないです>
<石川県金沢のイオン系列、香林坊~片町のテナント>
<家の近所にバーキンを誘致出来るチャンスかも!どこかなかったかな?探してみよ>
<ジョイナステラス二俣川2 3階のノジマ横にある空きテナントとかどうです?>
<札幌市西区琴似JR駅からすぐ近くの元サイゼリヤが入っていたテナントずーっと空いてます>
<スーパーセンターマルナカ徳島店内のイルローザ跡地、イオンモール徳島3階フードコート(2区画あり)は出店場所としてどうでしょうか?>
<埼玉 イオンモール上尾店 2Fイートインでマクドナルドの隣が空いてます>
外食チェーン関係者はいう。
「現在、バーガーキングの店舗数はマクドナルドの約14分の1であり、その差は大きく、頑張って今の7倍に増やしても、やっとマクドナルドの半分というレベル。マクドナルドは圧倒的なスケールメリットを発揮することで低価格でも多額の利益を維持できる仕組みをつくり上げており、あらゆる条件面でバーガーキングが不利なのはいうまでもないし、マクドナルドと同じ方向性の戦略をとっても勝ち目はない。バーガーキングの店舗がない地方の人が東京に出てきて初めてバーガーキングの味を知って感動したというエピソードがしばしばネタになるほど、とにかく『近くに店舗がなくてアクセスできない』というのが最大のネック。この劣後点を一気に解消することは難しいものの、他のファストフードチェーンでは出会えない特徴的なメニューを武器にバーガーキングの独自のポジションを確立することができれば、持続的な成長を果たすことができるのでは。
いずれにしても、このタイミングでマクドナルドとの価格差が縮小し、バーガーキングの価値が再評価されつつあるのは、バーガーキングにとっては大きな追い風。この追い風と積極出店の相乗効果が生まれることに期待したい」
当サイトは1月13日付記事『マクドナルド、2年で3割も値上がり…モスやバーガーキングのほうが安い現象』でバーガーキングの動向について報じていたが、以下に改めて再掲載する。
――以下、再掲載――
日本マクドナルドは一部メニューの店頭価格を10円から30円値上げすると発表した。マクドナルドの値上げは過去2年で5度目。その間、都心店では「ビッグマック」が約3割も値上げされるなど(都心店の現行価格500円)、急ピッチかつ大幅な値上げが進行している。そのため、マクドナルドより高い価格帯とされてきたモスバーガーやバーガーキングとの価格差は縮小し、一部の類似商品ではモスやバーガーキングのほうが安くなる現象が発生し、話題を呼んでいる。
原材料価格・エネルギーコストの上昇を受け外食業界で値上げが続くなか、マクドナルドは2022年3月と9月、昨年1月と7月に値上げを実施。昨年7月の価格改定では「通常店」「準都心店」「都心店」で異なる価格設定がなされたことも注目された。今回の値上げの対象になるメニューは全体の約3分の1で、新価格の適用は今月24日から開始。主なメニューの値上げ幅は次の通り(以下、税込み。都心部の店舗などでは価格は異なる)