今から10年前――わたしが12歳の頃、子爵令嬢のルナだった頃のことです。わたしは双子の姉イヴェットが犯した罪を背負わされ、ルナの名を捨てて隣国にある農園で第二の人生を送ることになりました。
わたしを迎え入れてくれた農園の人達は、優しく温かい人ばかり。わたしは新しい家族や大切な人に囲まれて10年間を楽しく過ごし、現在は副園長として充実した毎日を送っていました。
ですが――。そんなわたしの前に突然、かつて父、母、双子の姉だった人が現れたのです。
「「「お願い致します! どうか、こちらで働かせてください!」」」
元家族たちはわたしに気付いておらず、やけに必死になって『住み込みで働かせて欲しい』と言っています。
貴族だった人達が護衛もつけずに、隣の国でこんなことをしているだなんて。
なにがあったのでしょうか……?
文字数 28,134
最終更新日 2023.11.07
登録日 2023.10.15
「リゼット。今日この場で、お前との婚約を解消する」
「理由、詳細は、卿に話してある。知りたくばお前の父親に聞くんだな」
リートアル伯爵家の嫡男・ドニ様。私の婚約者様はある日突然そう仰り、宣言後は一切の説明なく去ってしまわれました。
そのためお父様に伺ってみると、解消の理由は『この婚約は選択ミスだと気付いたから』。ドニ様はとある出来事によって幼馴染の伯爵令嬢・シルヴィ様と結婚したいと思うようになり、私に興味がなくなったためあのようにされていたそうです。
……そう、だったのですね。
ドニ様は、ご存知ではなかったのですね。その恋は、一方通行だということを――。
文字数 29,312
最終更新日 2023.11.06
登録日 2023.10.06
※現在お話の演出上、24時間だけ完結表記となっております。もちろん明日以降(15日以降)も投稿をさせていただきます。
侯爵令嬢ミリアは同じく侯爵令嬢のジュリアに逆恨みをされ、呪いをかけられてしまいます。
その時はまだミリアも、ジュリアでさえも知りませんでした。
その出来事が二人の人生に、あまりにも大きな正反対の影響をもたらすことを――
文字数 17,845
最終更新日 2023.10.25
登録日 2023.10.09
こんなことがあるなんて、予想外でした。
わたしが伯爵令嬢ミント・ロヴィックという名前と立場を失う原因となった、8年前の婚約破棄。当時わたしを裏切った人と、偶然出会いました。
元婚約者のレオナルド様。貴方様は『お前がいると不幸になる』と言い出し、理不尽な形でわたしとの関係を絶ちましたよね?
あのあと。貴方様はわたしを捨てて、幸せになれましたか?
文字数 28,651
最終更新日 2023.10.25
登録日 2023.09.10
ストーリーに関係するとある演出のためいったん完結表示になりますが、明日以降も投稿をさせていただきます。
レリスタル子爵令嬢アリアーヌの幼馴染であり婚約者でもある、ラヴァロック子爵令息コンスタン。思いやりがあり優しかったコンスタンは、偶然大金を手にしてしまったことで変わってしまいます。
金遣いが荒くなり、自分よりお金を持っていない人間を見下すようになる。
そのせいで他貴族から反感を買ったりしてしまっていると知ったアリアーヌは、言動を改めるよう説得します。
ですがコンスタンは話を聞かないどころか、逆上してアリアーヌに怪我を負わせてしまいます。
その結果アリアーヌとコンスタンは婚約を解消することとなり、アリアーヌの優しさを踏みにじったコンスタンはやがて――
文字数 17,370
最終更新日 2023.10.16
登録日 2023.09.24
「アロメリス伯爵令嬢、アンリエット。お前との婚約を破棄する」
ありもしない他令嬢への嫌がらせを理由に、わたしは大勢の前で婚約者であるフェルナン様から婚約破棄を宣告されました。
ですがその、僅か1時間後のことです。フェルナン様は必死になってわたしを追いかけてきて、謝罪をしながら改めて婚約をさせて欲しいと言い出したのでした。
嘘を吐いてまで婚約を白紙にしようとしていた人が、必死に言い訳をしながら関係を戻したいと言うだなんて。
1時間の間に、何があったのでしょうか……?
文字数 17,376
最終更新日 2023.10.09
登録日 2023.09.17
本編完結いたしました。明日23日より、リクエストをいだいたエピソードを番外編として投稿させていただきます。
婚約者のアラン様が突然わたしとの婚約を解消し、わたしの妹・シャルロットと新たに婚約を結ぶと言い出しました。
どうやらアラン様は婚約直後にシャルロットを気に入り、わたしの知らないところで何度も会っていたようなのです。
……そう、なのですね。
アラン様、本当によろしいのですね? どうなっても知りませんよ?
文字数 21,643
最終更新日 2023.09.29
登録日 2023.09.03
本編完結いたしました。明日(21日)より、番外編を投稿させていただきます。
世界に混沌をもたらしていた魔王ワオズを討った平民の少年、マティアス。彼の凱旋パレードに参加していた伯爵家令嬢イリスは、そこで驚くべき真実を知ることになります。
英雄マティアスは、幼い頃に出会った初恋の人。
そんな彼は地位を得て継母と異母妹に虐げられているイリスを救うために、魔王を討伐して英雄になっていたのでした――。
文字数 67,362
最終更新日 2023.09.27
登録日 2023.08.20
わたしには10年間待ち続けている、大好きな人がいました。
その人はかつて隣国で迷子になってしまった際に、優しく助けてくれた男の子。わたしはその時に恋をして、幸せなことにその子もわたしを好きになってくれたんです。
でもその人は何かしらの理由で今は名前と身分を明かせず、その上20歳になるまでは――10年経つまでは、もう会えないと仰られました。
ですのでわたし達は10年後の再会を約束し、今日がその日。迎えに来てくれる王子様をドキドキしながら待っていると、なんと筆頭公爵家の現当主様であるアルチュール様がいらっしゃったのです。
この方が、あの日の王子様。やっとお会いできて、嬉しい。
……そう、思っていたのですが――。しばらくすると、違和感を覚えるようになりました……。
アルチュール様。貴方様は本当に、あの日わたしを助けてくれた王子様なのですか?
文字数 41,918
最終更新日 2023.09.17
登録日 2023.08.27
とある出来事が切っ掛けでトラウマを抱えている、演劇部所属の中学3年生・橋本エリス。
エリスは所属する演劇部の大事な発表会が始まる直前、突然足もとに現れた魔法陣によって異世界にワープしてしまうのでした。
異世界にエリスを喚んだのは、レファイル伯爵令嬢ステファニー。
ステファニーは婚約者に陥れられて死ぬと時間が巻き戻るという『ループ』を繰り返していて、ようやく解決策を見つけていました。それを成功させるには姿がそっくりなエリスが必要で、エリスはステファニーに協力を頼まれて――
文字数 24,108
最終更新日 2023.08.31
登録日 2023.07.31
この世界には『本のあやかし』と呼ばれる存在がいて、彼らは本が大好き。朝起きてから寝るまで、ずっと本を読んでいます。
でも中にはちょっと困った本のあやかしがいて、『自分だったら、この本をもっと面白くできる。お話を変えちゃおっと』と思い、お話の一部を勝手に変えてしまうことがあります。そうすると世の中にある同じ題名の本の内容が全て変わってしまい、大変なことになってしまいます。
本のあやかし達から『本の女王』として一目置かれる、本が大好きな中学1年生の少女・本庄彩花。彩花は司書のレオンと共に、イタズラされた本をもとに戻すために今日も本の中へと入り込むのでした。
文字数 27,336
最終更新日 2023.08.30
登録日 2023.07.31
みんなは、催眠探偵術師って知ってるかな?
催眠探偵術師ってのはね、催眠術の技術と探偵の知識と知恵を使って事件を解決する人達のこと。わたしのひいひいおじいちゃんとひいひいおばあちゃんが『名探偵』と『有名な催眠術師』で、その影響で催眠術を使える探偵が誕生したんだよっ。
わたしも中学3年生だけど催眠探偵術師で、今日初めてお仕事をすることになったの。
困ってる人は、放っておけないもんねっ。
困ってる人を助けるために、頑張りますっ!
文字数 43,887
最終更新日 2023.08.30
登録日 2023.07.31
「アン! お前の礼儀がなっていないから夜会で恥をかいたじゃないか! そんな女となんて一緒に居られない! この婚約は破棄する!!」
「アン君、婚約の際にわが家が借りた金は全て返す。速やかにこの屋敷から出ていってくれ」
新興貴族である我がフェリルーザ男爵家は『地位』を求め、多額の借金を抱えるハーニエル伯爵家は『財』を目当てとして、各当主の命により長女であるわたしアンと嫡男であるイブライム様は婚約を交わす。そうしてわたしは両家当主の打算により、婚約後すぐハーニエル邸で暮らすようになりました。
わたしの待遇を良くしていれば、フェリルーザ家は喜んでより好条件で支援をしてくれるかもしれない。
こんな理由でわたしは手厚く迎えられましたが、そんな日常はハーニエル家が投資の成功により大金を手にしたことで一変してしまいます。
イブライム様は男爵令嬢如きと婚約したくはなく、当主様は格下貴族と深い関係を築きたくはなかった。それらの理由で様々な暴言や冷遇を受けることとなり、最終的には根も葉もない非を理由として婚約を破棄されることになってしまったのでした。
ですが――。
やがて不意に、とても不思議なことが起きるのでした。
「アンっ、今まで酷いことをしてごめんっ。心から反省しています! これからは仲良く一緒に暮らしていこうねっ!」
わたしをゴミのように扱っていたイブライム様が、涙ながらに謝罪をしてきたのです。
…………あのような真似を平然する人が、突然反省をするはずはありません。
なにか、裏がありますね。
文字数 36,009
最終更新日 2023.08.22
登録日 2023.07.16
王太子ノルベルトと婚約している伯爵令嬢・シャルロッテは、結婚まであと二日という時に婚約破棄をされてしまいます。
大勢の前で婚約を破棄した上に、シャルロッテを罵るノルベルト。彼はシャルロッテを傷付ける言葉を平然と放ち、悪びれもせず去ってゆきます。
しかし――。そんな姿を目で追っていたシャルロッテは、気付いてしまうのでした。
去りゆくノルベルトの顔はとても悲しげで、罪悪感に押し潰されそうになっていることに。
文字数 25,771
最終更新日 2023.08.18
登録日 2023.07.23
妹にはいつも嫌がらせをされて、両親はそんな妹だけを可愛がる。だから私はいつも落ち込み泣いていて、他の令嬢からは『どんより曇り空』と呼ばれていました。
でも、そんな私は今日でお仕舞い。
とある方の真似をして、どんな時でも笑顔でいるようにしました。
そうしたら、状況がどんどんよくなっていって――
文字数 34,746
最終更新日 2023.08.10
登録日 2023.07.09
3年前――デビュタントの翌日、突然顔中に大きなコブができてしまった子爵令嬢・パトリシア。そんな出来事によって彼女は『化け物令嬢』と呼ばれるようになり、令嬢令息に気味悪がられていました。
ですが、ある日のこと。いつものように、悪意によって招待された――見世物として参加させられた舞踏会で、彼女の人生は一変することになるのでした。
文字数 63,388
最終更新日 2023.08.01
登録日 2023.06.18
あたしの姉さん・サーラは、昔から物分かりが悪くて意地悪な人。小さな頃はヌイグルミを欲しいってねだっても譲らないし、今は婚約者のフェリックス様が欲しいと頼んでも言うことを聞かないの。
だからあたしは魅了の魔法をかけて、サーラ姉さんから婚約者を奪うことにした。
ふふふっ。魅了は大成功で、今のフェリックス様はあたしに夢中。もうすぐ、姉さんはポイッと捨てられちゃう――あれ……?
フェリックス様の、様子がヘン……?
文字数 44,084
最終更新日 2023.08.01
登録日 2023.06.25
わたしのものを何でも奪い取ってゆく、我が儘な妹キアラ。今日はそんなキアラが、色んなものを奪い取られてしまう日だったみたい。
だからわたしは――
文字数 46,655
最終更新日 2023.05.21
登録日 2023.03.19
「アルマ・エクファル。お前との婚約を解消する」
聖女だったわたしがその力を失った途端、周りにいる人たちの態度がガラリと変わった。
唯一無二である聖女の力がないわたしは、どこにでもいる平凡な男爵令嬢。そのため婚約者であるタデウス殿下に婚約を解消されたり、『優しくして損した』などと暴言を吐かれたり、暮らしていた神殿から24時間以内に追い出されることが決まったり――。いつもニコニコしていた人たちは、まるでゴミを見るような目をするようになってしまったのだった。
でも――。そんな時でした。
失ったはずの力が突然戻り、わたしはもう一度聖女になったのです。
そうして再び国にとって最重要な存在になったことにより、態度を変えていた殿下達は激しく慌てるようになって――
文字数 31,460
最終更新日 2023.04.28
登録日 2023.03.26
「シャーリィっ、なにもかもお前のせいだ! この貧乏神め!!」
私には生まれつき周りの金運を下げてしまう体質があるとされ、とても裕福だったフェルティール子爵家の総資産を3分の1にしてしまった元凶と言われ続けました。
その体質にお父様達が気付いた8歳の時から――10年前から私の日常は一変し、物置部屋が自室となって社交界にも出してもらえず……。ついには今日、一切の悪影響がなく家族の縁を切れるタイミングになるや、私はお屋敷から追い出されてしまいました。
ですが、そんな私に――
「大丈夫、何も心配はいらない。俺と一緒に暮らそう」
ワズリエア子爵家の、ノラン様。大好きな幼馴染のお兄様が、手を差し伸べてくださったのでした。
文字数 95,350
最終更新日 2023.03.16
登録日 2023.01.29