東京ディズニーR、値上げでも最高益…さらに値上げで「庶民は行けない場所」か

 現在でもすでに、一般的な収入の世帯が家族4人で訪問するとなれば、頑張って年1回というレベルの価格になっており、『上位の中間層』以上の人ではないと行くのが難しい場所になっている。年間パスポートがあった時代は、コアなファンの大学生がアルバイトを頑張って年間パスポートを購入して、月に何度も一人で訪問するということは可能だったが、今では『お金がない人』が頻繁に訪問するというのは難しくなった」

 また、流通業界関係者はいう。

「現在、基本的に土曜日の『1デーパスポート』は最高額の1万900円に設定されており、家族4人で行けば4万円以上かかることになり、いわゆる『庶民』がターゲットではないことは明白。これでも日本のディズニーリゾートの料金は安く、アメリカのディズニーランド・リゾートの入場券は休日だと2万円を超え、世界共通の大前提として、ディズニーリゾートは誰でも気軽に行ける場所ではなく、一定の収入以上の人々だけが行くことができる場所になっている。東京ディズニーリゾートの売上を押し上げているインバウンド客は増加傾向だし、日本のコアなファンの間では『混雑解消のためにもっと値上げしてほしい』という声も聞かれる。海外と比べて日本のディズニーリゾートの料金は低い水準であることから、さらなる値上げに踏み切り、5年後に2万円を超える水準くらいになっても不思議ではない」

(文=Business Journal編集部、協力=中島恵/明治大学兼任講師)