サイバーエージェント、急速に経営悪化…ウマ娘、エグイ課金でユーザ離れか

サイゲームス、リリースが目白押し

 CA社は今回の赤字の要因について「ゲーム事業は前期でゲームの周年イベントが重なって好成績となったが、その反動が大きく減収減益になった」「収益性の高いタイトルの減収により大幅減益」と説明しているが、ゲームプロデューサーでゲームライターの岩崎啓眞氏はいう。

「大雑把な話でいえば、今回の四半期のゲーム事業は売上が337億円で利益が1億円の赤字なので、事業全体で発生した制作コストは338億円。前年同期は売上は462億円で利益が98億円なので、制作コストは364億円。つまり事業全体でかかっているコストは変わらない一方、『ウマ娘』をはじめとする複数のゲームの売上が、前四半期にあったイベントなどの反動でがくっと落ちたため、赤字になったと考えられる」

 では「ウマ娘」の失速は本当に起きているのだろうか。

「ゲーム事業の収益悪化の主な原因は、『ウマ娘』のピークアウトだろう。『ウマ娘』は登場キャラクターのモデリングやシナリオなどに高いコストがかかっており、セリフも大量に録音され、世間の想像以上に高コスト体質で、制作側にとっては『たくさんお金を使って、たくさん稼ぐ』タイプのゲーム。とてもクオリティが高くて素晴らしいゲームであることは論を待たないが、いくら規格外のヒットとなったタイトルといえどもリリースから2年がたち徐々にユーザーが減るのは当然であり、さらに2月の大規模な2周年イベントで多くのヘビーユーザーがお金を使った反動もあり、4~6月は売上が落ちたとみられる。もっとも、CAは『ウマ娘』を10年IPに育てると宣言し、2.5D化をはじめしっかりと将来に向けた『地固め』を行っているので、息の長いコンテンツとなると期待されている」

(文=Business Journal編集部)