最後にZOZOUSEDとメルカリの関係性が今後どうなっていくか、予測を聞いてみた。
「現在ZOZOUSEDがネット上でファッションリユースのプラットフォーム型ビジネスとして急成長していますが、今後さらに成長させていくために、システム面の向上だけでなく、安く商品を購入したいという訴求では響かない「お金に困っていない層」に対する、利用インセンティブの付与などで、利用者層の拡大をしていくのではないかと思います。
ただし、そうして新たにZOZOUSEDが獲得した層が、メルカリのシェアを奪うことになるかというと、それは可能性として低いでしょう。そもそも現段階で、ZOZOUSEDユーザーとメルカリユーザーは、ファッションリユース部門のなかでも、基本的にはそれぞれ異なった顧客層を獲得し売り上げを伸ばしています。要するに棲み分けができているので、シェアの奪い合いが起きるとしても、1割から2割程度の顧客のなかでの流動となり、売り上げが大きくどちらかに偏るといったことは考えにくいです。今後は基本的にそれぞれ新たなユーザー層を獲得していき、より棲み分けが進んでいくのではないでしょうか」(同)
ZOZOUSEDとメルカリは、ガチガチのライバルとして競合しているというよりも、両者でファッションリユース業界を盛り上げていく、共存・共栄の関係性ということだろう。自身に適したツールを使うためには、何を目的として売買するのか、また、自身の適性などとも照らし合わせることが大事ということだ。
(文=A4studio、協力=佐藤秀平/NOVASTO代表取締役)