ではpovo2.0をおすすめできるのは、どんな人なのだろうか。
「メイン端末で利用するのであれば、第一にコツコツとトッピングを管理できる人でしょうね。先述したようにデータのトッピングは、期限が切れたらその都度購入しなければいけないので、めんどくさがり屋の人には向いていません。マイラーのように、地道にマイルを稼ぐことが楽しめる人以外は、ほかのキャリアを選択したほうが無難ではないでしょうか」(同)
また月のデータ使用料が20~25GBの人であれば、他社よりもおトクに利用できるのだとか。
「180日間で150GBのトッピングを購入すると、およそ半年で1万2980円ということですので、1カ月あたり約25GBで月額約2163円となります。ahamoの2970円、LINEMOの2728円よりも断然安くなるわけです。しかもahamo、LINEMOのデータ上限は20GBとなっているので、povo2.0のほうがデータ量も多いし、料金も安くなるので一石二鳥。月のデータ使用料が20~25GBの人ならpovo2.0の150GB購入が一番おトクでしょうね」(同)
一方でメイン端末ではなく、サブ端末用で契約してみるのもおすすめだそうだ。
「もしものときの通信障害に備えるとき、急遽インターネットを使いたいとき、povo2.0は最低限料金を抑えられるプランとして最適です。仮にメイン端末の通信に不具合が生じても、330円で24時間データを好きなだけ使うことができますし、テザリングも使用可能なので、不測の事態でも安心でしょう。また3月下旬にソフトバンクとKDDIが通信障害時にお互いの回線を予備として使用する副回線サービスを開始しましたが、回線を維持するのに月額費用がかかります。ソフトバンクユーザーは副回線サービスよりpovo2.0の併用を検討してみるのがおすすめです」(同)
メインとしてもサブとしても優秀なpovo2.0。だが当然おすすめできない人もいるという。
「メイン端末の回線がKDDI、およびau網の人は、通信障害時につながらなくなってしまう可能性が高いので、通信障害発生時の予備端末として契約するのはおすすめできません。また現時点では海外ローミングが利用不可となっているので、海外でのインターネット通信ができないのも難点。今後、対応できるようになる可能性もありますが、少なくとも現時点で海外出張などが多い人には、povo2.0は積極的にはおすすめできません。
また何より、月々のデータ使用料が少ない人だとかなりコストパフォーマンスの低いプランとなってしまうでしょう。月々のデータが1GBほどの人であれば、いちいちトッピングを購入するのは面倒ですし、大容量のデータを購入して日数を増やしてもせっかくのGBがもったいなく感じてしまうかと思います。やはり他社の通常プランに比べて、データ使用量が多く、かつ少しでも安く料金を抑えたい人、それでいて地道に管理できる人向けのプランであるといえるでしょうね」(同)
メイン端末で使うにしろサブ端末で使うにしろ、地道にトッピングを管理できるという人は、povo2.0を検討してみてもよさそうだ。
(取材・文=文月/A4studio、協力=石川温/ITジャーナリスト)