これだけの条件を備えた希少性の高いマンションですから、価格はお安くはありません。価格面では、東の横綱の『HARUMI FLAG』を凌駕しています。コンパクトタイプの住まいは5280万円からありますが、最高は10億8000万円で、平均1億5390万円です。この高額物件をどんな人が買っているのかをみると、東京建物が公表している購入者像は次の通りです。
年齢:50歳代が25.7%、60歳代が23.4%、30歳代が20.0%
世帯人数:2人が36.9%、1人が31.7%、4人が15.3%
職業:会社役員が37.8%、会社経営が15.4%、会社員が14.9%、医師が10.7%
居住地:大阪府が63.5%、大阪市北区が17.7%、大阪市中央区が8.7%
大阪では類を見ないような高額物件だけに、購入する人の年齢層は高く、50歳代、60歳で全体の半数近くを占めています。しかも、家族数は2人以下が7割近くに達しています。比較的年配のお金持ちが、終の住み処として利便性が高く、世界的なラグジュアリーホテルが併設されたマンションを購入しているのでしょうか。
なお、『Brillia Tower 堂島』の第2期の販売は22年1月中旬を予定。販売価格は未定ですが、専有面積は37.01平方メートルから126.92平方メートルで、間取りはstudio~3LDKを予定しています。
今年も新春から東西の横綱格の新築マンションの販売が始まります。22年のマンション市場、価格が高くなりすぎているため、そろそろ売行きが鈍化するのではないかという観測もありますが、この両横綱の共演が市場を牽引することになるのでしょうか。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)
・『Brillia Tower 堂島』の外観イメージ
(写真提供:東京建物)
●山下和之/住宅ジャーナリスト
1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が2021年5月11日に発売された。