もちろん、年老いた親の面倒をみるなど、ごめん被りたい子どもも少なくないだろうが、今の親の姿は将来の自分である。多少なりとも、いずれ自分が身の回りのことが難しくなったとき、子どもに助けてもらえればと思っているなら、ここが正念場かもしれない。
(文=黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー)
●黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー
1969年富山県富山市生まれ。立命館大学法学部卒業後、1992年、株式会社日本総合研究所に入社。在職中に、FP資格を取得し、1997年同社退社。翌年、独立系FPとして転身を図る。2009年末に乳がん告知を受け、自らの体験から、がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力。聖路加国際病院のがん経験者向けプロジェクト「おさいふリング」のファシリテーター、NPO法人キャンサーネットジャパン・アドバイザリーボード(外部評価委員会)メンバー、NPO法人がんと暮らしを考える会理事、城西国際大学非常勤講師なども務める。著書に「がんとお金の本」、「がんとわたしノート」(Bkc)、「がんとお金の真実(リアル)」(セールス手帖社)、「50代からのお金のはなし」(プレジデント社)、「入院・介護「はじめて」ガイド」(主婦の友社)(共同監修)など。近著は「親の介護とお金が心配です」(主婦の友社)(監修)(6月21日発売)