さらに、バッテリーの寿命をできるだけ長持ちさせるために普段から心掛けておくことについて教えてもらった。
「バッテリーは力を加えたり傷をつけたりすると寿命を縮めます。ですから、スマホをズボンの後ろポケットに入れてそのまま座るのは、スマホに力が加わってバッテリーを傷めるので避けましょう。もちろんスマホを落とすとバッテリーを傷つけることにもなるので注意したほうがいいですね。
また、スマホの設定でバッテリーをセーブするメニューがあれば、積極的に利用したほうがいいでしょう。省エネ設定を心掛けることは最もバッテリー保護に繋がり、長持ちさせます。例えばiPhoneであれば『設定』内の『バッテリー』という項目内に『バッテリー充電の最適化』という機能があります。それをオンにすればバッテリーの負荷を減らした充電にコントロールしてくれます」(石川氏)
自身の設定がどうなっているか、確認すべきだろう。しかし、いくら気をつけたところでバッテリーの寿命もいつかは限界を迎えるものだという。
「バッテリー自体が消耗品であることは変わりありません。ですが前述したように最新AIの導入でかなり賢くなっているのが実情です。多くのメーカーのスマホでバッテリーが長く持つような設計が進んでおり、バッテリー容量そのものも大きくなっています。ですから近年の機種は、ユーザーが使い方を過度に気にしなくても、使い勝手よく充電できるようにはなっているんです。今の時代、スマホの性能を信じて充電していれば、特段の問題はないはずですよ」(石川氏)
ネット上には、“スマホのバッテリーを消耗させる行為”、“気を付けるべき習慣”といった類の情報がたくさんあるが、今日ではそうした心配をする必要性もあまりなくなってきているということか。各メーカーの開発努力の賜物といえそうだ。
(文=二階堂銀河/A4studio)