東急不動産では、「ニューノーマルな生活」への対応として、次の7点を挙げています。
(1)さまざまな用途に対応したコワーキングスペース
(2)ワークスペースを設けたセレクトプラン
(3)東急不動産監修によるパーティールームで親子参加型イベントの実施(予定)
(4)奥行き約2.3mのバルコニー(一部住居)
(5)デジタル技術を活用した清掃性の高いキッズスペース
(6)リビングを通らずに着替えられるクローク
(7)非接触操作のエレベーター
共用スペースにコワーキングスペースを設けています。個室で集中して仕事に取り組める「集中エリア」、開放感のある「オープンエリア」、リラックスしながら読書などを楽しめる「リフレッシュエリア」があり、コピーやスキャンができる複合機やコーヒーメーカーを備えています。
セレクトプランとして居室内にもワークスペースを設置することができ、夫婦ともに在宅勤務でも仕事に集中できそうです。非接触という点では、キーをポケットに入れたままでリーダーに近づいたり、かざすだけで扉が開くエントランス、エレベーターもキーをかざすだけで呼ぶことができ、行先階が指定されます。また、玄関のクロークは、帰宅時に上着をしまったり、遊び道具、運動用具などを収納できるので、ウイルスを居室に持ち込まずにすみます。
在宅時間が長くなっていますし、外食しにくい環境ですから、広いバルコニーでゆったりとした時間を過ごしたり、キャンプ気分を楽しむこともできそうです。
ポラスグループの中央住宅が千葉県船橋市で販売を進めている『ルピアコート津田沼』は、最寄り駅がJR総武線快速・中央線総武線各駅停車「津田沼」駅から徒歩12分の場所に建設されています。「『さわらない、もちこまない』新発想でかぞくを守る。」がコンセプトになっています。
(1)どこにも触れずに、ドアが開く!ノンタッチのエントランス
(2)おとなサイズ・子どもサイズの2台をご用意!共用部に手洗いコーナー
(3)宅配ロッカーもノンタッチ
(4)手をかざせば、迎えに来てくれるエレベーター
(5)最新のエレベーターは、ノンタッチで我が家のフロアに直行
(6)帰宅時の手洗いもノンタッチ
(7)自動ドア完備 ゴミ置場もノンタッチ!
なかでも、エントランスにおける手洗い場の設置は、恐らく分譲マンションでは初めてのことではないでしょうか。しかも、自動タイプのハンドソープで、子ども用もあるので小さな子ども連れでも安心です。専有部にも非接触で手洗いできるタッチレス水栓が設けられています。さらにゴミ置場も住戸の鍵と連動する自動ドアなので、手を汚さずに処理できますし、重いゴミを持っているときも安心です。
総戸数53戸のさほど規模が大きくないマンションなので、共用施設にコワーキングスペースなどを設置するのは難しいので、居室に工夫を行っています。収納スペースを「変身クローク」として、ライフサイクルに合わせてフレキシブルに活用できるようにしているのです。子どもが小さいうちには、ハンガーパイプを移動、折り畳み式のカウンターを広げれば机になります。椅子を持ち込めば、スッキリとしたワークスペースになります。コロナ禍後は、カウンターを畳んで、ハンガーパイプを設置すれば、大型のクローゼットに戻る仕組みです。
さまざまな面でコロナ禍への対応を取り入れた新築マンションが増えていますが、コロナ禍がいつまで続き、その後の生活がどうなるのかをまで見越した選択が欠かせません。自宅内に大きなワークスペースをつくってしまい、購入後には在宅勤務が終了したら、無用の長物になる可能があります。共用部のコワーキングスペースについても同様です。その点、クローゼットを一時的にワークスペースにする形であれば、ポストコロナになったときには、クローゼットに戻すことができます。
ただ、非接触についてはポストコロナにおいても、いつ新たな感染症に襲われるかわかりませんから、「ニューノーマル」なライフスタイルには欠かせない要素になるかもしれません。ほんとうに何が必要なのか、ライフスタイル、ライフステージの変化を見通した上で間違いのない選択を行ってください。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)
●山下和之/住宅ジャーナリスト
1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』『家を買う。その前に知っておきたいこと』(以上日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。
日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が5月11日に発売された。