中国勢が最先端「半導体」開発、世界中に格安品“バラ撒き”で下剋上&大競争時代か

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 さらに、インテルのNAND事業を買収することで合意したSKハイニックスは、キオクシアの15%の株式を保有している。筆頭株主の米ベインキャピタル、および、それに次ぐ規模の東芝本体は、キオクシアの株式を売却するかもしれない。すると、場合によってはSKハイニックスが筆頭株主となり、NANDではSKハイニックス+インテル+キオクシアの3社大連合が成立する可能性がある。その3社連合の合計シェアは40.4%となり、1位のサムスン電子(31.4%)を大きく凌駕することになる(図7)。

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 したがって、メモリのチャンピオンのサムスン電子は、DRAMと3次元NANDでマイクロンに先行され、NANDのシェア1位も安泰ではない。それゆえ、今年1年間で約3.3兆円もの巨額投資を行うことになったわけである。

 このように、メモリ業界は、中国企業の足音がヒタヒタと迫ってくる危機感が引き金となって、大競争時代に突入したといえよう。今後、本当に中国印のメモリが市場にばら撒かれることになるのか、マイクロンのサバイバル戦略が奏功するのか、SKハイニックスが3社連合を形成してNANDでトップシェアに躍り出るのか、王者サムスン電子がそれを阻止するのか、その動向に注目していきたい。

(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)

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