「ホンダはトヨタよりも中古車査定価格が低いため、メリットはあるかもしれません。また、中古車に特化しているので、所有する優位性は新車よりも低くなり、利用者も割り切って加入できる。利用期間も短いので、短期間だけ利用したい人に需要があるのだと思います。ボルボは外車ということで、『買えないけど乗ってみたい』というニーズにフィットしているのでしょうね」(同)
ホンダのサービスも月当たり1000km以上走行すると1kmあたり6円の課金が必要となり、ボルボも月間750km以上の走行で超過料金が発生する。しかし、両者ともにユーザーのニーズをつかんでいるようだ。
「ホンダなどのサブスクはメリットがあるかもしれませんが、下取り価格が高いトヨタ車でサブスクを利用するメリットは少ない。トヨタのケースを踏まえて、これからも自動車メーカーやIT企業が車のサブスクを始めるでしょう。ただ、メーカーが本気でサブスクを普及させたいのであれば、数カ月無料、月額1万円、複数の車種乗り放題、のようにしないといけないでしょうね。そうなると、将来的には、アドビのように販売をやめてサブスク一本にするメーカーも現れるかもしれません」(同)
まさに今が黎明期といえる自動車のサブスクサービスが根付く日は来るのだろうか。
(文=沼田海苑/清談社)