里崎智也が語る、プロ野球選手の引退後にひそむ“地獄”

――里崎さんの考える2020年のプロ野球の見どころを教えていただければと思います。

里崎:開幕が延期された関係で、日程がどうなるかまだ不透明ですから、なかなかはっきりとしたことが言えないのですが(※インタビューが行われたのは3月11日)、本来の予定では試合がなかった五輪期間中に試合を入れて日程を消化するかどうかによってシーズンの結果が変わると思います。

 本来の予定通り、五輪期間中に試合を入れないのであれば、選手層が薄いチームでも投手を中4日で回しながらスパートをかけて、五輪で中休みして、後半にもう一回スパートをかけるという、ハーフマラソンを二回走るような感じで戦えるんですけど、開幕の遅れを五輪中に取り戻すみたいな日程になると、それはできませんからね。

――予定通り143試合やるとなると、開幕が遅れた日程をどこで取り返すかという話になりますよね。

里崎:クライマックスシリーズをなくしたらどうかという議論もあるようですが、スポンサーがいますからお金の問題があります。一番スムーズなのは今言ったように五輪中に試合をすることだと思います。五輪の野球競技がやっている時だけ空けるというふうにすれば、代表選手を多く出すチームが損をするということもないですし。

 いい機会ですから、関東近郊ではなく普段試合をしない静岡とか新潟、四国などに行ってやるのもいいと思いますね。

――最後になりますが、読者の方々にメッセージをお願いいたします。

里崎:固定観念にしばられた頭を柔らかくするためにも、ぜひ読んでいただきたいです。

 この本では、みんなが話さないプロ野球の本当のことについて書いたつもりです。僕の考えは自分とは違うものかもしれませんが、こういう考え方もあるんだということで受け入れて、自分の考えと合わせて新しいアイデアを見つけ出していただきたいですね。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。