人生は、相手と直接フルパワーでやり合うフルコンタクトスポーツと一緒だ。とくにネット上では。
私が『「週4時間」だけ働く。』を出版したとき、アマゾンにこんなレビューが書かれた。当時の私は、ネットでこんなレビューを見たら足が震えるほどヤワだった。
タイトルがおかしい。サブタイトルとして「午前9時から午後5時の生活から逃げて、どこかに住んで、ニューリッチの仲間入りをして、世界最大級のバカになろう」と書くべき。
絶対に買ってはならない。この男は、あなたが支払ったお金を利用して、1分でもっとも多くの子ネコを絞殺した記録でギネスブックに載ろうとしているのだろう。
……こんな経験、初めてだった。ティッシュをくれ。
これは、2007年に書かれたレビューだ。
あれから10年、正気を維持して評判を無傷に保つために、たくさんの法則や名言を集めてきた。その一部を紹介しよう。
まず、理解していない人の数は重要ではない。理解している人の数が大切だ。
最終的に、できるだけ多くの人にできるだけ良いことをするのが目的だとしても、まずは「1000人の忠実なファン」を見つけ、ワクワクさせるだけでいい(ケヴィン・ケリーについて紹介した記事も参照)。
このようなファンは最強のマーケティング部隊になってくれる。残りの人は放っておけば何とかなる。100万人、いや10億人が理解してくれなくても関係ない。
理解してくれる人に注目するのだ。
次に、10%の人は、何でも自分への当てつけだと考える。これを踏まえて、単なる数字上のデータだと見なすことだ。
観客数を増やすときはとくに、この10%という数字が大きな意味を持つ可能性がある。本を出版する前には、精神的な覚悟が必要だ。
「今、1000人の読者がいる。そのうち100人はクソみたいな反応をするだろう。でも、私も彼らも悪くない、データとはこういうものなんだ」
こんな風に考えることができたら、それほどうろたえずに済むだろう。
さらに、私のファンの1%はとんでもなくクレイジーだ(普通の人口比の場合でもそうだ)と仮定しておけば、もっと恐ろしいことにも対応できる。
誰もが笑顔でハイタッチで迎えてくれると(間違って)期待すると、平手打ちを食らい、自分もそれに衝動的に対応するため、ダメージはトリプルパンチになるだろう。
穏当なテーマだけを扱っていても、逃れることはできない。私のブログに実際に投稿されたコメントを次に紹介しよう。
あなたは白馬にまたがった騎士(「ヨハネの黙示録」に出てくる4人の騎士のことで、未来の苦難の予言と解釈されている)の由々しき例を子どもたちに見せようとしている。恥を知れ。あなたは魂を売って世界を手に入れた悪魔だ。