例えば、ペットを飼うことは時間の経過とともに認知力が低下するのを抑制することとも関連しているという、アメリカ神経学会(AAN)の研究結果が発表されています。
またカリフォルニア州立大学の研究によると動物と触れ合うことで“幸せホルモン”のセロトニンやオキシトシンが増えることがわかっています。
犬および猫の飼育頭数が、15歳未満の子供の数を上回り、少子高齢化が進む日本では、「ペットは家族という意識」がより強まると考えられます。ペットの存在が人間の精神面に影響を与える機会が増えてくるでしょう。
ペットロスで仕事が手につかなくなる。ペットが病気だと、心配で仕事に集中できない。これは「ペットだから」ではなく、子供や両親など「家族」であれば、同様に精神面で影響を受けます。
このようにペットに対する価値観が変わっている時代だからこそ、日本でも企業側が「ペット」の存在を家族の一員とした制度や体制を整えていくことが求められています。従業員の活躍機会の創出、生産性UP、採用機会の増加など企業が抱えている課題の解決へと導き、さまざまな利益へとつながるでしょう。
「ペット飼育者向けの福利厚生」と考えると少しハードルは高いですが、忌引き休暇の対象者の中に「ペット」という存在も含める小さな変化だけでも、中長期的に大きな利益を生み出すきっかけになるのではないでしょうか。