明るい安村に続く“世界で売れる芸人”は誰なのか

「第2陣からは、現地の言葉も多少入れた話芸やリズムネタなどの音楽系、陣内智則のような映像系のネタ、ZAZYのようなイラスト系のネタなどもものすごくチャンスがあると思っています。ノンバーバル系以外でも十分チャレンジできると考えています」(神夏磯氏)

吉本興業は、オーディション番組『ゴッドタレント』を運営するフリーマントル社と連携し、今年2月にその日本版となる『ジャパンズ・ゴッド・タレント』(ABEMA)を配信。また、5月には海外のコメディアンが国際色豊かな観客の前でパフォーマンスを披露し、各国の審査員により優勝を競う『世界を笑わせろ!グローバルコメディアン』(日本テレビ系)を企画制作し、放送した。

お笑いワールドカップを開催したい

これらも、芸人の世界進出と同列のお笑い海外進出戦略の一環になる。こうした取り組みの先に目指すのは、お笑いワールドカップの開催だ。

「スポーツや音楽、映画には世界的なアワードやセレモニーがありますが、お笑いにはない。お笑いにも世界大会があるべきだと思っています。もちろん言語や文化の壁があるから簡単ではない。そのために『Yoshimoto Comedy Night OWARAI』や『Global Comedian』などのイベントや番組でこれからも試行錯誤していきます。日本発のお笑いコンテンツを、世界中に発信していくことが目標です」

言葉も社会慣習も感性も異なる文化を超えたお笑いの世界大会には、ルール作りや審査基準の策定など困難なハードルが数多くありそうだ。それらを吉本興業が突破し、お笑いワールドカップが、開催される日が来ることを期待したい。