B「明後日の会議資料ですね。前回資料を参考に、明日の10時までに80%の原案を作ります。そこで15分確認お願いします。そこで5分別件の相談をしたいです」
上司から急な仕事が振られてきたら、チャンスです。
「いつ・何%」を使いこなせば、あなたの努力が何倍にもなって返ってきます。なぜなら、次の4つの要素がすべて劇的に向上するからです。
上司が急な仕事を振ってきたら、「いつ・何%」で次の3つを確認しましょう。
急ぎの仕事なので、もちろん「いつ」は大事です。同時に、実は大事なのが、この「何%」なのです。
「いつ・何%」を切り離すと、落とし穴にはまります。
たとえば、今回の資料作成。完成には、ある程度の文章や資料などを集めて原案を作る時間と、言葉の表現やレイアウトなど細かい部分を仕上げる時間にわけられます。
完成度で言えば、前者が80%で、後者が20%程度です。でも、後者の20%に、思った以上の時間がかかることはありませんか?
自分では100%の完成版と思って上司に提出したのに、手直しを指示されるのも、よくあることです。
それなら初めから80%まで作り、上司と一緒に仕上げをするほうが効率が良いのです。上司が自分でゼロからやるより早いのも明らかです。
また、上司が完成をイライラして待つこともありません。
このように最終ゴールの「いつ」と、直近の締め切りの「いつ」、さらに完成度合いの「何%」を数字で話すことで、急ぎの仕事に、効率的な対応ができるのです。
A「何度もメールで依頼しましたが、返事がありません」
B「プロジェクトが2週間遅れています」
部下からの報告です。あなたは、どちらの報告を聞きますか?
Bです。部下がAのように話し始めたら、「事実と数字」を聞いてください。
Aのように、部下に言い訳をさせてはいけません。時間とエネルギーのムダです。なぜなら、言い訳で物事は解決せず、未来も生まれないからです。その代わりに、ゴールに向かって、次の一歩を踏み出させるのです。
部下の言い訳を聞かないというと、冷たい上司と思われるかもしれません。しかし、それは間違いです。部下に言い訳をさせても、プラスはありません。
言い訳をさせるのは、上司の落ち度です。部下は、悪い問題を伝えられないから、話題をそらすのです。話題をそらすほど、部下の心の中に悪い問題が重くのしかかります。問題解決ができない自分を責めて傷つき、やがて自信をなくします。部下は、もがきながら、やっとの思いで上司に言い訳を話しているのです。
私が勤めていたGEでは「悪いニュースは最初に報告する」ということを叩き込まれました。悪いニュースを、タイムリーに共有し、対策を相談する。これが、上司と部下のあるべき関係です。
とは言え、部下も悪いニュースを伝えるのは気が重いものです。
そんなとき、上司はどうすればいいのでしょう?ズバリ、「悪いニュースの共有を、毎日の習慣にする」のです。
オススメは、「デイリースクラム」という手法です。チームで毎朝15分ミーティングを行い、メンバーに3つの質問をします。