第7回 奥川の復活、若手の台頭――...
2024.06.28
東京ヤクルトスワローズ 髙津流マネジメント2024
制作とプロデュースの2段構えで収益を得られるようになり、一定まで利益水準を引き上げられたことが大きい。親会社のセガに反対されることもなかった。このニュースを聞いたベテランのアニメ監督から、「アニメ業界もやっと少し変わるかも。その第一歩だね」と言ってもらえ、すごく嬉しかった。
アニメ業界は、昔から変わらない金額で作画を請け負う、職人のような人たちに支えられている。業界関係者はそれが当たり前だと思っているが、今の若い人たちはそうではない。アニメーターのなり手は減っていくばかりだ。
日本のアニメは世界中でこれほど人気なのに、このままいくと日本のアニメ制作会社は無くなってしまう。
僕らだけが「アニメーターのお給料を上げましょう」と主張したところで、業界全体が動かないと意味がない。
自社での取り組みにとどまらず、(UNLIMITED PRODUCEプロジェクトのような枠組みで)協業する制作会社にも利益が残るようにすることで、アニメ制作の関係者全体が潤うベースを作らなくてはならない。