OKメールは、先方の要望をあからさまに拒否するのではなく、「あらためて確認しました」と添えて、「要望に応えようとした」前向きさを示しています。さらに、「申し訳ございません」と謝罪の気持ちを加え、丁寧に断っています。
OKメールのように「相手に協力をする」という姿勢を意識して表現すると、押しの強さがなくなります。
■イラっとさせかねない「余計な一言」の例
「通常であれば、もう少し○○○です」
「無理にとは言いませんが」
「ご存じないかもしれませんが」
「言いたくありませんが」
「できて当たり前です」
「本当に○○○でよろしいのですね」
「メールを読んでいただいていますよね」
イラっとメール3位:上から目線
【CASE:取引先から書類の確認を求められたとき/社外メール】
■立場が「下」の人は、相手を評価してはいけない
3位は、「上から目線」のメールです。
■NGメール(「完璧でございます!」)には、問題点が2つあります。
①新入社員にもかかわらず、相手を「評価」している
NGメールの受信者は、この文面を読んだとき、「丁寧にしているつもりだろうが、どこか上から目線な感じがして不快に思った」と言います。
不快さを与えている一番の原因は、「完璧である」と評価を下している点です。
評価は本来、「目上(立場が上)の人間が目下(立場が下)の人間に対してするもの」です。先輩や上司、あるいは社外の人に対して評価の言葉を使うと、「エラそうだ!」とイラつかせます。
相手の立場が自分よりも上の場合、評価するのではなく、「自分はどう感じたのか」を伝えます。
「勉強になりました」「お手本にします」など、評価を「感想」に置き換えると、目線が下がります。
②「!」(エクスクラメーションマーク)を使っている
「!」は、明るく元気な印象を与える一方で、「威圧感」や「軽薄さ」を与えかねません。相手との間柄や、業界や会社の文化によっても受け取り方が変わるため、むやみに使わないのが基本です。
イラっとメール4位:素っ気ない
【CASE 取引先に作業の遅れを報告するとき/社外メール】
■「用件だけ」のメールは冷たい印象を与える
4位は、「素っ気ない」メールです。
NGメールの受信者は、「依頼していた仕事が遅延しているのに、ひと言のお詫び文もなく、進捗だけを機械的に返答された。依頼主(こちら)を待たせているという意識もないことに腹が立った」とイラっとした理由を述べています。
ビジネスメールでは、用件をわかりやすく簡潔に伝えることが大切です。
しかし、単なる情報伝達の手段ではないため、心づかいを忘れないこと。用件だけを伝えた場合、素っ気ない文章になり、冷たい印象を与えてしまいます。
自分の不手際で相手に迷惑をかけたのであれば、次の3つを補足すると、誠意が伝わりやすくなります。
■誠意を伝える3つのポイント
①非を認めて謝罪(→事前にご連絡せず、お約束の期日を越えてしまい申し訳ありません)。