Netflixと違ってYouTubeはあれだけ必死にCMを見せようとするにもかかわらず売り上げ効率が悪い。オンデマンド配信は映像を能動的に見るためのサービスなので、CMはうざいモノでしかないからだ。YouTubeにCMが出てくるとイラついて必死で飛ばそうとする人は多いだろう。
テレビ放送は、ぼーっとつけっぱなしにしていたり、何を見ようかザッピングしているうちに自然にCMを見てしまう。広告メディアとしてこれほど都合のいいものはなかった。逆にオンデマンド形式ではCMを見せる時間は限られてしまう。広告メディアとしては構造が圧倒的に弱いのだ。
ではNetflixは会員数減少にどう対処すればいいのだろう。
まず、企画を厳選すべきだ。最近、面白い作品が減った。前は特にオリジナルは韓国作品を筆頭にどれを見ても面白かったのに、このところはつまらなくて第2話あたりでやめてしまう。なのに毎週続々新作が出てきて逆に見る気をそがれる。
もう一つは、個々の作品を丁寧に解説してほしい。プログラマティックなレコメンデーションを信じすぎている。逆に「これはここが面白い!」という生の声を聞くほうがよほど見たくなる。世界中の人の感想がNetflix画面上でダイレクトに読めたら、間違いなくそそられる。プログラミングではなく体温のあるレコメンのやり方を開発してほしい。それだけで解約率は大きく下がるはずだ。
はっきり言うが広告モデルはNetflixにとって逃げだ。CMが嫌いならそれを押し通して有料課金をもっと追求するべきなのだ。それにテレビ広告市場は日本では下がる一方だ。下降する市場に打って出るなんてNetflixらしくないことはやる価値がないと思う。