みなさんは、現在の仕事を10年後、20年後も続けていられるでしょうか?
こういったことは、誰にも起こりえます。
そうなれば、ゼロクリアに近い状態から、当面必要な「新たなスキル」を習得することになり、これが二度、三度と繰り返されれば……どうなるでしょう。成長など望むべくもありません。
重要なのは、成長の落ち込みを抑え、できるだけ高い位置で下支えする「ポテンシャル」を持つことです。
そのポテンシャルを支えるのが「すでにある知識を使って、新しいことに対応する力」すなわち「応用力」です。
「会社員を襲う『あまりに大きな2つの変化』の本質」でも紹介したように、今後の日本は「タテ社会からヨコ社会へ、安心社会から信頼社会へ」と、大きな変化が予想されます。
一生涯ひとつの仕事を続け、実績と経験をコツコツと積み上げていくような働き方ができる人は、少数派といえるでしょう。
「応用力」がなければ、ゼロから仕事を覚えて……の繰り返しです。成長の実感もなく、キャリアを積み上げることもできず、仕事人生を終えてしまう可能性すらあるのです。
これからは、どんな仕事であっても「応用力」が非常に重要です。
次ページからは、その「応用力」がない人によくある「4つの共通NG」を、「応用力」を高めるための秘訣とあわせて紹介していきます。
ひとつめが「『教えてもらったこと』しか行動しない」ということです。
最近、若い世代の仕事の仕方について、こんな話をよく耳にします。
若手から仕事について「すみません、この場合はどうやるんですか?」と聞かれるので教えると、また別の機会に「この場合は、どうするんですか?」と質問される。「少しは自分で考えるように」と促すと、「教わっていないので」と返してくる。
「仕事自律」を目指すには「応用力」が不可欠です。
その「応用力」につながる学びとはどのようなものかといえば、「普遍性の高い学び」です。つまり、「仕事の背景や意味」を掘り下げ、「目的」を明確にとらえることで得られる学びです。
ところが、若い世代の中には、この「普遍性の高い学び」への関心が薄く、「教えてもらったことしか行動しない人」も少なくありません。