あなたも何気なく言ってるかも「嫌われる話し方」

ちょっとした言い換えで「得するフレーズ」を紹介します(写真 : Pangaea/PIXTA)
同じ目的の言葉を伝えるにしても、言い方を変えるだけで相手に与える印象は180度変わります。人づきあいがこじれてしまう、関係がぎくしゃくしてしまう話し方は、「損する話し方」をしているということです。話し方ひとつで、人間関係は良くも悪くもなるのです。五百田達成氏の著書『話し方で損する人 得する人』を一部抜粋し再構成のうえ、ちょっとした言い換えで「得するフレーズ」厳選12を紹介します。

「共感を強制」する話し方

損 「○○じゃないですかー」 → 得 「○○です」

「最近って暑いじゃないですかー」「私ってよくしゃべるほうじゃないですかー」。この「じゃないですかー」も損をしています。これは「共感を求める」を通り越して、やんわり「共感を強制」してしまっているから。なかには「押し付けがましい」と感じる人もいるでしょう。

ここは、「暑いですね」「私、よくしゃべるんです」とストレートに伝えましょう。

損 「逆に」 → 得 「それで言うと」

「でも、逆にさぁ~」「逆にカレーとかどうかな?」。反対の意味でもないのに「逆に」をよく使う人は損をしています。これは、インパクトのあるフレーズで相手の興味を引きたい狙いですが、言われたほうは否定された気分になるうえに、特に「逆」でもない話を聞かされ、うんざり。

「たしかにね」「それで言うと」など、肯定的な言葉でうまくつなぐと好印象です。

損 「この本、読んだほうがいい」 → 得 「この本、読んでみて」

「この映画は絶対観たほうがいい」「この本ぐらいは読んでおいたほうがいい」という言い方は損をします。単なる自分の意見を、「あなたのためになる」というスタンスで押し付けてくる印象を受けるからです。

素直に「この映画、絶対観てほしい!」「この本、読んでみて!」と気持ちをまっすぐに伝えましょう。

損 「○○してもらうことって可能ですか?」 → 得 「○○してもらえますか?」

最近よく見かける「可能ですか?」は、丁寧な表現のように見えて、どことなく「および腰」でズルさの感じられる表現です。本当は頼みたいのに断られるのが怖い。だから「可能かどうか?」という表現で逃げている印象。

ここは素直に「お願い」をするほうが得。「○○してもらえますか?」「○○お願いできますか?」と言いましょう。

言いがち「○○させていただく」

損 「○○させていただく」 → 得 「○○いたします」

「させていただく」も丁寧で謙虚に見えて、相手への印象はプラスになりにくい言葉です。特にこの表現はビジネスシーンで使いがち。「企画書をお送りさせていただきます」「私が担当させていただきました」など。

「企画書をお送りします」「私が担当いたしました」のほうがスッキリと印象がいいはずです。

損 「(プライベートで)おつかれさまです」 → 得 「こんにちは」

せっかくプライベートで会っているのに、「おつかれさま」を使われると、とたんに堅苦しい空気に。特に気になる異性と食事に行ったあと「おつかれさま!」とやってしまったらロマンチックな雰囲気は台無しです。

そういうときは「こんにちは」が意外と得するフレーズ。シンプルだけれど印象がよく、使い勝手のいい言葉です。

損 「すみません」 → 得 「ありがとう」

本来は「ありがとう」と言うべきところで「すみません」を使う人は損をしています。お茶を出してもらって「すみません」、席を譲ってもらって「すみません」では親切をしたほうもあまり気持ちよくありません。

そこはストレートに「ありがとうございます」が好印象。難しければ、「どうも~」でもいいでしょう。