「SNSにアップして後悔」が消える、心軽くなる真実

SNSで起こる問題の対処法について解説します(漫画:筆者作成)
SNSをよく利用している人にとって、投稿した後、書いた内容について後悔したり、見た人にしつこく絡まれたり、といった経験は少なくないと思います。そのときにどう対応すればいいのでしょうか。著書に『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』などがある漫画家・イラストレーター・グラフィックデザイナーのJamさんが、自身の経験を基に、その対処法について解説します。

「失望されたらどうしよう」はおごった考え方

(漫画:筆者作成)

SNSに投稿した後で後悔することが、私もよくありました。馬鹿みたいなことを書いてしまったり、愚痴を書いてしまったり、投稿するときはそれでいいような気がするのですが、後で冷静になってから見直すと、「なぜこんなものを投稿したんだろう?」と、急に後悔してしまうんです。何かを書くことによって嫌われたり、印象が落ちてしまったりしたらどうしようと、不安から余計なことばかり考えていました。

「こんなことを書いて、失望されたらどうしよう」と、気を遣った投稿ばかりしていた時期もありますが、ふと、それってかなりおごった考え方だなと思いました。「他人は自分に対して、いい印象を抱いている」、そういう自信がなければ生まれない不安です。

投稿はオフラインの日記とは違いますから、他人の目をどうしても意識します。投稿した内容に後悔するのは、自分が作り上げた自分のイメージを傷つけてしまうのが怖いのかもしれません。

正直なところ、普通の人はそこまで他人の投稿なんて気にしません。仮に少しくらいやんちゃな投稿をしてしまったとしても、長くは引きずらないと思います。

以前SNSで「これを書いたら後悔するかな?」と思うことを書いてみたことがあるのですが、驚かれたのも反響があったのも数時間か数日くらいで、日々の情報が流れて行くように、その投稿も流れて、今でもたまに過去ログを見た人から反応がくることはありますが、それだけです。投稿したときはいろいろ考えていたのに、今では、「あ、懐かしいな」くらいの気持ちです。

SNSの投稿は、ある程度の時間が過ぎればどうでもよくなります。よほど気になる相手でもない限り、過去の投稿を探して見にいくことはしないし、どちらかというと、最新の情報や投稿のほうが気になるものです。わざわざ古い情報を探しにいく人もいますが、それこそ、そういう人への対策としては、ほとぼりが冷めたころにそっと消してしまえば見つかることもありません。

他人の投稿のスクリーンショットを撮ってさらす人もいますが、最近は誹謗中傷も問題になってきていますし、下手をすれば訴えられることもあるので、ネガティブな攻撃をしかけるのは相手のほうにもリスクがあります。また、他人にさらされるほどの内容となると、投稿どうこうより、別の問題を気にしたほうがいいかもしれません。

人の心に長く残る投稿は狙ってもできない

あと、これは「バズらせるのが難しい」に近い話だと思うのですが、多少面白いことや変わったことを書いたところで、人の心に長く残るものを投稿するのって、狙ってやってもなかなかできないんです。

ふと考えたとき、身近な人や有名な人の最近の投稿をいくつ覚えていますか?私はバズっていた漫画家さんの作品くらいなら覚えていますが、日常の話や時事的なものは「旬」というのもあるので、そのときどんなにバズっていたものでも、時間が経つとだいぶ忘れてしまいます。

SNSは1日も経てばかなりの数の投稿が流れていくので、一生懸命キーワードなどを思い出して検索しても、一度見失った投稿は見つからないことが多いです。だから、投稿した後で後悔することがあっても、そこまで気にしなくていいと思うんです。大きな川の中を流れている小さな葉っぱくらいのものです。すぐに埋もれてしまいます。