自分の「やりたいこと」が明確になる2つの仕掛け

「自分の夢」や「やりたいこと」を実現させるために、やっておきたい対策2つを紹介します(写真:熊澤充/PIXTA)
「あなたの夢は何ですか?」
そう聞かれて、あなたは即答できるでしょうか。会社に入った当初は夢や希望にあふれていることが多いでしょう。しかしながら、現実を見ると、「家族の生活費と子供の養育費を稼ぎつつ、家のローンを払いきれるだろうか」「会社のためにも今は休まずやらなければ」「老後の資金を貯めなくてはならない」など、たくさんの不安に駆られて、いつも自分のしたいことを後回しにしまうことが多々ありませんか。
家族のため、親のため、上司や部下のため……。いつも誰かのために働き、自分のために働くことが減ってしまってはいないでしょうか。ファイナンシャルプランナーで投資家の園原新矢氏の著書『お金を持ち続けられる人になるための「自分資産化計画」』から、やりたいことの見つけ方や、自分のために働き、有意義な人生にする秘訣をお伝えします。

自分のために働くには、まず、やりたいことや夢を見つけることが大切です。しかしながら、「あなた夢は何ですか?」と聞かれても明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。

好きな物や憧れの人などはあっても、ぼんやりとした理想像だったり、他者から評価されているというのが理由であったりと、明確な根拠と自らの強い意志をもって回答するのは難しいと思います。また、そもそも好きなものがわからないという人もいるのではないでしょうか。

そこで、自らが本当にやりたいことを見つける方法をお教えします。それは、「したくないことリスト」を作るという方法です。

「したくないことリスト」が有用なワケ

なぜしたくないことリストを作ったほうがいいのか。その理由の1つめは、嫌なことは強い行動力を生み出すからです。

好きなことは必死にならなくても問題ではありませんが、嫌いなことは必死で改善を試みたくなるものです。例えば、嫌な人間関係、嫌な職場、嫌いなもの、そういったものの改善は、いち早くテキパキとこせる人も多いのではないでしょうか。ある程度のことや、それを上回るよいことがあれば改善をせずに過ごせるかもしれませんが、嫌なことが重なれば、いつか耐えられずに行動に起こすでしょう。

このように、嫌なものは行動を起こす源になります。自らの嫌なことを把握し、それを排除する形で小さな夢や目標を定めることで、行動を伴うやりたいことが見つかるのではないでしょうか。

2つめの理由は、「したくないことリスト」は「やりたいことリスト」を作るより、根拠がより明確であるからです。やりたいことを突然書くと、目標が大きくてどうしたらいいかわからなくなったり、他者の評価が混在してしまったりと、目指すところが不鮮明になってしまいます。

しかしながら、したくないことは自らの感情のみが判断基準であり、他者に左右されません。それゆえ、本当にやりたいことを探すことに直結するのです。また、したくないことはしたいことよりもスラスラ書ける傾向があります。今までモヤモヤしていたものを書き出し可視化することで、本当は何がやりたいのか考えていくことにつながるでしょう。

そのためにも、まずは「したくないことリスト」を作成してみましょう。

・どのような自分になりたくないのか?
・何をしたくないのか?
・何が欲しくないのか?

を書き出し、自らについて知っていくことが、やりたいことができる人生への近道です。

夢や小さな目標が見つかっても、なかなか続かず挫折してしまうこともあるのではないでしょうか。何に関しても、継続してやり続けるには強い志と忍耐力が必要となります。志や忍耐力のみですべて乗り越えられる人もいますが、それはとても大変です。そこで、志や忍耐力以外の要素でできることを紹介します。