その要素の1つとして挙げられるのが、自分をコントロールするということです。
自分をコントロールするのは難しいと考える人が多いと思います。確かに、自分の意思でコントロールできるのは、自らの感情、思考、行動ぐらいです。しかしながら、理不尽な環境や足りない時間、不確定要素をコントロールするより、とても合理的で容易ではないでしょうか。
しかも、自分をコントロールできるようになれば、理不尽な状況にも屈しない人になることができます。そのような人間になることで、やりたいことをかなえるとき、恐れずに向き合っていくことができるようになるでしょう。このなかでは「感情」と「思考」をコントロールすることについて紹介していきましょう。
1.感情をコントロールする
まずは、感情のコントロール方法について紹介していきます。
感情は思考や行動に比べるとコントロールが難しいと感じると思います。確かに、感情は不安定で、怒りなどに任せ失敗してしまったなどという経験を持つ人も多いのではないでしょうか。それだけ感情は大きな力を持っているのです。
そのような感情をコントロールするカギは「受け取り方」にあります。
私たちは何かを見たり、聞いたり、体験したりしたときに感情が動きます。でもそのほとんどは「思い込み」であり、受け取りたいように受け取っていることが多いのです。
例えば、「上司が怖くて、同じ部署の同僚が苦手だ」と考えていたとします。しかし、実はあなたの状況や起きた現象とあなたの感情は、あまり関係がありません。もし、「怖い」や「苦手」と感じたのであれば、それはあなたが「怖い」や「苦手」と感じる選択し、そのように受け取ったからです。受け取り方は思い込みをなくすことでいつでも変えられるものです。
先ほどの例において、思い込みをなくすことで上司や同僚を見る目が変わるかもしれません。例えば、「上司には意外な一面があることがわかり、急に親しみが湧いた」や「同僚に思い切って話しかけたらすごく優しかった」などです。「怖い」や「苦手」と決めつけず、受け取り方を変えるだけで、感情を少しでもプラスにし、生活を豊かにすることができます。
普段の生活においても、受け身で流されるのではなく、「今、自分はどんな感情を受け取っているのか」「それが自らにとってよくない受け取り方ならば、どのように改善すべきだろうか」など考えてみてください。
2.思考をコントロールする
次に、思考をコントロールする方法について紹介していきます。思考をコントロールするうえで最も大切なことは、自分に「前向きな質問」するということです。
人間の脳には、考えたことについて何かしらの「答え」を導き出す機能があります。例えば、「時間がなくて自分の時間が取れない」と考えた場合、「仕事が忙しいから仕方がない」「人付き合いも大切だ」などと、考えうる結論を勝手に導き出してしまいます。
無理だ、不可能だと強く思えば思うほど、できない理由を探してしまうのです。しかし、これを「前向きな質問」にすることで思考はガラリと変わります。
「時間がないのは何故なのか?」「どうすれば時間が作れるのか?」。このように考えることで、「この時間は短縮できるかもしれない」「スケジュールの見直しをしてみよう」などと、考えを移すことができるようになります。
思ったこと、考えたことに「前向きな質問」をする。これを意識することで、脳は一生懸命前向きな「答え」を導き出してくれるのです。少し意識するだけで思考は簡単に変えることができ、思考は行動に直結します。
そして、それを続けていくことが大切です。