鏡の前で「私が好き」と言える人・言えない人の差

●願望ではなく、あたかも現実のように言う。
×私は元気になりたいです。
〇私は元気です。
〇私はどんどん元気になっています。

●朝晩毎日唱える。

●最低21日(3週間)は続ける。

●鏡の前で自分に向かって唱えるのも効果的。

●言葉だけでなく、その状態が現実であるように感じながら、イメージしながら唱える。

アファメーションは自分に対してうそを言うことなのかと聞かれることがある。それに対する答えは2つ。

【1】アファメーションは本来の姿に戻るためのもの。つまり自分が今「本当」だと思っているほうがうそで、「うそ」だと思っているほうが本当なのだ。

例えば、自分はブスだ、それが現実だと思っているとしよう。でもそれは、雑誌やテレビでもてはやされているタレントやモデルに基準を合わせているからにすぎない。だから自分はブスだ、というのは実はうそなのだ。すべての人が、その人なりに美しい。それを思い出して本来の姿に戻してくれるのが、「私は美しい」というアファメーションだ。抵抗があるなら「私は私なりに美しい」としてもいい。

【2】アファメーションは未来の自分を先取りすることで、未来のなりたい自分になるのを加速させるもの。

どう転んでも今の自分は、本来の姿とはいえない場合もあるかもしれない。その場合もアファメーションは有効だ。例えば、今貯金がまったくないとしよう。そんなときは、「私は日に日に豊かになっていっています」などの現在進行形のアファメーションが有効だ。

これから具体的なアファメーションをご紹介するが、大事なのは、アファメーションの効果を信じること。アファメーションの効果は研究され、オリンピック選手はもとより世界中で多くの人に使用されている。アファメーションの効果を信じて最低21日間続けてみてほしい。

最低でも21日間は続けてみること

鋼の自己肯定感を育てるために一番簡単な方法は、

1.「私は自分が大好きです」

というアファメーションを毎日使うことだ。このアファメーションは鏡の前でにっこり笑って言うとさらに効果がある。ただし、現在の自己肯定感がかなり低い人は、このアファメーションを唱えるのが非常に難しいかもしれない。

では、言えない人はどうすればいいか? その場合は、現在形ではなく現在進行形にするといい。例えば、

2.「私は毎日少しずつ、自分を好きになっていっています」

 それでもまだ難しい場合は、

3.「私は毎日少しずつ、自分を好きになることを学んでいます」

4.「私は毎日少しずつ、自分を好きになることの大切さを学んでいます」

などもいいだろう。自己肯定感がゼロに近くても4ぐらいなら言えるのではないだろうか?

冒頭の「私は自分が大好きです」に抵抗がある人は、今まで何年も毎日自分に「自分なんか大嫌い」と言い続けてきているはずだ。もちろん、そう言い続けてきたのには幼い頃の家庭環境、学校でのできごとなど、原因があるのかもしれない。それが習慣化して、大人になった今も「自分なんか大嫌い」と言い続けてきたのだろう。

しかし、安心してほしい。現在の脳科学の研究では、実は大人になってからでも習慣は変えられるという結果が出ている。ただし多くの場合、それは一瞬では起こらない。何日か続ける必要がある。いろいろな条件によって異なるが、最低3週間、つまり21日毎日続けると新しい習慣が身につくといわれている。

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1の「私は自分が大好きです」がどうしても言えない人は、4の「私は毎日少しずつ、自分を好きになることの大切さを学んでいます」から始めてもいい。4を21日続けて問題なく言えるようになったら、3をさらに3週間、そして2を3週間、最後に1を3週間続けてみてほしい。

このように最初から1ではなく、徐々に段階を上げていくのがコツである。また、アファメーションを唱えることへの抵抗が少なくなり、変化を加速させたいなら、「少しずつ」を「だんだん」や「どんどん」など自分に合ったスピードの言葉に置き換えてみるといい。

もしも、「私は自分が大好きです」と絶対に言えなかったあなたが、3カ月後に問題なく言えるようになっていたら、それだけでも価値があるだろう。シンプルながら、それほど「私は自分が大好きです」は効果が絶大なのだ。