「絵が下手な人」と「上手い人」、ただ2つの決定的差

先ほどの、大きな三角形の中に「本」を配置する方法もそのひとつです。身近な題材で練習を重ねていけば、「正しい遠近感」が自然に表現できるようになるでしょう。応用も可能で、視点を変えて描きたいときは、三角形の下の頂点の位置を変えてみるだけでいいのです。

まずは難しく考えず、とにかくやってみることをおすすめします。

三角形で示した補助線の角度に「本」の輪郭線を合わせれば、視点を変えても「遠近感」を正しく表現できる(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)

コツをつかめば「差」は埋められる

「立体感」「遠近感」を表現することで、「スマートフォン」も「本」も、リアルに描くことができます。「絵が上手い人」は、このように「絵の中の形と配置」を考えて、頭の中で「再構築」しているのです。

それを知ったうえで、練習を重ねていけば、生まれもった才能がなくても、誰でも「上手な絵」を簡単に描くことができるようになります。

『誰でも30分で絵が描けるようになる本』では、私のこれまでの講義で人気のあったものなど、25の題材を厳選しています。

身近で学びやすいモチーフで、楽しくレッスンを重ねるうち、まるで「世界とつながっている気分」になれるスマートフォンや、思わず「寝ころがって読みたくなる」本が、描けるようになるでしょう。そして、いつのまにか「絵が上手い人」と言われるようになっているはずです。

これまで「絵が苦手」「絵が下手」と思ってきた人にこそ、「誰でも、どこでも、気軽に、限られた時間で」学べる「キスラー流30分方式」を試していただきたいのです。

「上手に描けた!」という励みがあれば、「もっと絵が描きたい!」「絵を描くのが楽しい!」「これからも絵を描きつづけよう!」と思えます。

「30分方式」を学ぶことで「『絵が描けた!』という達成感」を積み重ねて、たくさんの人に「絵を描く喜び」を感じてほしいと、「キスラー式メソッド」の開発者として、私は強く願っています。