嫌われる人の「イラっとする会話」よくある4大NG

会話のプロが指摘する「嫌われる会話」の特徴とは?(写真:tkc-taka/PIXTA)
ちょっとしたコミュニケーションのあとで、「もっと話したい」「また会いたい」と思われる人がいる一方で、「もう二度と話したくない」「できるだけ近づきたくない」と思われてしまう人もいます。話の内容に大きな差がなくても、印象には差がついてしまう。会話で損をしている人は、ある共通点を抱えています。
「話し方」「伝え方」について書いたベストセラー書籍100冊を分析し、皆が「重要だ」と言っているポイントをまとめた新刊『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の著者の1人である藤吉豊さんが、100冊の書籍に書かれてあった内容をもとに、「嫌われる会話」の特徴と、改善のコツを解説します。

「嫌われる話し方」には4つの特徴がある

「なんであの人と話すとイライラするんだろう」

「あの人への報告は、なるべくまとめて一気に、短時間で済ませよう」

「あの人に(用があって)話しかけるのは憂鬱だ」

……あなたのまわりに、こんな人はいませんか?

反対に、あなた自身が、

「もっと話したいのに、会話が弾まない」

「なかなか声をかけてもらえない」

「親密になりたいのに、話せない」

などの悩みを抱えてはいないでしょうか?

今回、「話し方」「伝え方」の名著を100冊収集し精読したところ、伝え方のプロの多くが「嫌われる会話」の特徴に触れていました。

実は、会話によって相手を「嫌な気持ち」にさせてしまう人には、4つの共通点があるのです。

ここでは、その4つの共通点から、どのように会話をすれば相手とよりよい関係性を築けるのかを見ていきます。

嫌われる会話の共通点1 相手の話をとにかく否定して、自分の考えを押し付ける

自分と相手の意見が違ったとしても、「あなたは間違っている」「それは違う」と、開口一番、否定しないこと。「それは違う」と一方的に決めつけると、相手を不快にさせます。

たとえば、次のような会話で考えてみてください。

あなた「部長、今回のプロジェクトは、A案ではなく、B案で進めさせていただきたいのですが」
上司 「え? B案? 何を言ってるんだ。A案だろう。B案はムリに決まっている。A案で進めてくれ」

この上司は、あなたの意見を真っ向から否定し、自分の意見を押し付けています。これほど極端でなくても、相手の意見を最後まで聞かずに否定して、自分の意見を押し付ける話し方をする人は、珍しくありません。

これでは、反感や反発を買うだけです。

ただし、「相手の意見を否定しない」とは、「相手の意見に迎合する」「自分の意見を捨てる」ことではありません。こちらの意向、意見を伝えることも大切です。

名著を参考に、「相手に不快感を与えず、こちらの意見を聞いてもらう方法」をまとめると、以下になります。

(出所)『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)

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この視点で、先ほどの上司と部下のやり取りを見直すと、次のようになります。

あなた「部長、今回のプロジェクトは、A案ではなく、B案で進めさせていただきたいのですが」
上司「なるほど、どうしてB案がいいと思ったのか、理由を教えてくれないか」
あなた「プロジェクトの締め切りとメンバーの数を考えると、B案のようにターゲットを絞って集中したほうが、狙い通りの販売につながると考えたためです」
上司「たしかにその考え方もあるな。ただ、B案の場合、そもそものターゲットが狭すぎるんじゃないか? A案はたしかに軌道に乗せるまでに時間と労力はかかるかもしれないが、プロジェクトの狙いにも合うと思うんだ。どうだろう?」