味方が多い人は、ユーモアのエッセンスを持ち合わせている人が多いです。周囲を笑顔にする会話や行動も、味方を増やしていく人の魅力のひとつだと言えるでしょう。
「自分は会話が苦手でユーモアなんて無理」と思った人がいるかもしれません。会話下手をコンプレックスに感じている人は多いようです。自己肯定感の高い人は、コンプレックスとの向き合い方も知っています。
実は私は、幼少期からずっと肌が白いことがコンプレックスでした。大人になって、自分の心を「眺めて」みました。すると、父から発せられた「男なのに肌が白いなんて」という、たった一言が原因だったということに気づきました。まさに、3つの「ち」のうちの1「血」からの思い込みによって作られたコンプレックスだったのです。
「小麦色の肌のほうが男らしい」と同じように、社会にはさまざまな思い込みが蔓延しています。まぶたは二重のほうがいい、太っているより痩せていたほうがいい……。でもそれは、一体誰が決めた価値観でしょうか。
コンプレックスを持っている人は、日頃の価値観から視点を移して、自分の心を「眺めて」みましょう。
多角的な視点を得るための近道は、まったく別の考え方を持つ人たちの中に飛び込むことです。例えば、日本人女性が欧米に渡り、「アジアンビューティー」を称賛され、外見に自信を持ったという話をよく耳にします。同じ悩みを持つ人の本を読む、コンプレックスを人に話してみる、旅に出るなどの行動を通しても、多角的な視点を得ることができます。
視点を変えれば、コンプレックスはコンプレックスでなくなります。「心配性で優柔不断」な性格は、「慎重で物事を深く考えられる」とも考えることができる。また、「他人の意見に流されやすい人」は、「周囲との調和を重んじて柔軟に対応できる人」とも考えられるようになるのです。
コンプレックスが気になるときは、「これがコンプレックスだと誰が決めたのか?」と自分に問いかけてみてください。「よくない部分」だけでなく、「いいところ」を探して、光を当ててみるのです。
「もう30歳だから結婚したほうがいい」「もう40歳だから家を買ったほうがいい」「もう50歳だから転職はやめたほうがいい」などと、年齢による思い込みも可能性を狭めることになります。
本来、やりたいことがあれば、何歳であっても挑戦していいはずです。自己肯定感が高い人は、「社会が何となく決めた年齢の基準」にはとらわれず、自分が「いい」「好き」と思うものを自由に選んでいます。
年齢の思い込みから解き放たれると、過去の自分が歩んできた道を肯定できるようになります。その結果、ますます自己肯定感を高めることができるのです。年齢とは、「懸命に生きてきた年数を確認する」ためのもの。誕生日はぜひ、自分で自分をとことん褒める日にしてください。
明日からの1年も、ポジティブに歩んでいけるはずです。