口を開けば、人のあら探しをし、「君は間違っている」とマウントする。みなさんの身の回りにそんなネガ女・ネガ男はいませんか?
「ほめる」よりも「ネガティブのコメント」が先に立つ。小さな間違いを探して回り、揚げ足を取り、怒りをまき散らす。コロナ禍でストレスもたまっているのか、ネットでも攻撃的に誰かをなじる人が増えているように感じます。
「なぜ、そんなにいつもネガティブな側面ばかりに目を向けて、人のあら探しをし、文句や愚痴ばかり、金魚の泡みたいに次から次へ出てくるんだろう……」。みなさんの身近にもそんな人、いますよね。
我々はそんな「文句魔」?の人たちとどう付き合い、どう身を守ればいいのでしょうか。
彼らへの「神対応」の方法について考えてみましょう。
つい先日、拙著『世界最高の話し方』の文中のとある表現についてある男性からクレームのメールをいただきました。そのご指摘は「確かに」と感じるものだったのですが、「〇〇しろ」など語気荒く、表現が非常に攻撃的だったことに驚きました。
「そんなに怒りをぶちまけなくてもいいのに……」と感じたところから、「身の回りにいるそうした人々の心理やその対処法について記事にしてみよう」と思い立ったといういきさつです。
こういう「間違い探しクレーマー」は明らかに増えているようで、あるオンラインメディアの記者は、「最近、小さな間違いを見つけては怒鳴りこむようなメールを書いてくる男性がとても多い」とため息をついていました。
先日、私も有名コーヒーチェーンの店頭で、店員のちょっとしたミスに激高して、店内の誰もが聞こえるような大声で、若い女性店員をなじり倒している中年男性を目撃。
耐えられなくなった私は、「そんな風に怒鳴らなくてもいいのではないか」と声を掛けました。「どんなミスであろうと、口汚く罵るのは間違っている」と思ったからです。
フランスのエリート大学院INSEADの経営学者、ケツ・ド・ブリース教授は、ハーバードビジネスレビューに発表した「クレーマー(Chronic Complainer)の対処法」という記事の中で、彼らの心理や向き合い方について詳細に分析しています。
教授によれば、「不満をこぼすことは心配事を打ち明け、ストレスを軽減する」など、悪いことばかりではないそうです。一方で、これが慢性化し、「クレーマー化」してしまえば、本人にとっても、周囲の人にとっても不幸な結果しかありません。