パソコンに向かったものの、なかなかエンジンがかからない。気づけば、もう10時をまわっている。自分はいったい何をしていたんだろう……。 朝からバリバリ仕事ができる人と、寝ぼけ眼で漫然と仕事に取り組む人とでは、1日の生産性に大きな差が生まれてしまうのも当然の話です。
朝イチから脳が冴えて、集中して仕事に取り組めるようにするためにはコツがあります。 会社勤務をする場合は、「定時の15分前に出社する」。 在宅勤務をする場合は、「定時の15分前にデスクに向かう」。 つまり、「15分のゆとり時間」をつくるようにするのです。 たった15分のゆとり時間をつくることによって、2つのメリットが生まれます。
朝、なかなか「仕事モード」にスイッチが切り替わらない人は、たいてい、始業時間ギリギリに出社する傾向があります。出社してから何の準備もなしに、いきなりパソコンを起動させ、メールのチェックを始めたりするため、思うようにスイッチが入らず、ダラダラとすごすことになるのです。
在宅勤務の場合も同じです。始業時間の15分前になったら、5分程度でいいので、「今日やるべきことを整理する」ようにしましょう。 今日やるべきことを紙に書き出し、1日の流れを想像するだけでも十分です。 残った時間は、好きなコーヒーを飲むのもよし、経済新聞にざっと目を通すのもよし、仕事に向かう準備態勢を整えるのです。
もう1つ、朝イチから仕事に集中して取り組むコツがあります。 それは、「手を動かす業務から始める」ことです。 デスクワークの人は、パソコンのキーボードを打つ作業から業務を開始するのがおすすめです。
指先から刺激を感じることで交感神経が優位になり、自然と仕事モードにスイッチが切り替わるのです。資料を読んだり、メールをチェックするといった作業から始めるのは、得策ではありません。なぜなら、重要なのは「手を動かすこと」だからです。 メールの返信など、パチパチと文字を打ち込む作業が、脳を適度に刺激して、眠っていた脳を目覚めさせるのです。
さらに、「体を大きく動かす」のも効果的です。肩を大きく回したり、席を立ったりして、少し歩くといった程度でも十分です。 ぜひ、明日から試してみてください。
リモートワークで、チームメンバーとの連絡にチャットを使う人は多いでしょう。 チャットは、会話のように、伝えたいことを簡潔に、スピーディーに伝えることができる便利なコミュニケーションツール。
ただ、簡潔に、スピーディーに伝えられるツールだからこそ、使い方によっては、業務に集中する時間を奪うツールにもなり得るため、注意が必要です。「本来伝えたかったことと、逆の伝わり方をしてしまった」「結局、伝えたいことが、伝わっていなかった」「個人的な感想だったのに、事実として受け止められてしまった」便利な反面、チャットには、こうした齟齬が生じる危険性もあるのです。