6月6日に放送された日曜劇場「ドラゴン桜」第7話で、ついに東大専科のメンバーたちは東大模試を解きに行きました。
東大の問題形式で出題される問題の数々に、専科のメンバーは打ちのめされてしまったわけですが、実はこの「東大形式の問題」というのはかなり特殊で、類を見ないような問題です。
今回、ドラマの中で使われた問題は僕が作らせていただいたのですが、例えば、その問題の1つはこんな変な問題でした。
マスクを耳につけている人・口につけている人・目につけている人がいて、この写真について「あなたが思うことを述べよ」という問題ですね。
「ええっ、これが東大模試の問題なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、東大は何度もこのような「写真についてあなたが思うことを述べよ」という形式の問題を出題しています。
以下をご覧ください。
これは2016年、僕が受験した年の問題です。遠近法で手が大きく見える画像を出して、「あなたが思うことを述べなさい」となっています。
これを試験会場で見たときには、頭が真っ白になって、「いや、あなたが思うことを述べなさいと言われても、何も思いつかないよ……」と思ったことを覚えています。
なぜ東大は、こんな問題を多く出題しているのでしょうか。
その年の東大の入学式で、当時の総長の五神真先生はこんな式辞を語っていました。
東大というと、膨大な知識の量が必要でいろんな参考書を何十冊も丸暗記しないと合格できない……なんて思われがちなのですが、実はそんなことはありません。知識の量はある程度必要なのですが、そこを重視するのではなく、むしろ「知識の運用能力」を求めているのです。
例えば、猫の手の問題、みなさんはどんなことを英語で書こうと思うでしょうか? おそらく多くの人は「これは遠近法だよね」というようなことを書こうと思うのですが、遠近法って、英語でなんて言うのでしょうね?