「リモートだと仕事ができない人」の残念な真実

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、働き方が変化しました。リモートワークだと「思ったように仕事が進まない」という方は普段の仕事のやり方が間違っていたのかもしれません(写真:プラナ/PIXTA)
新型コロナウイルスによって最も変わることの1つに「働き方」が挙げられます。実際、これまで毎日会社に行っていたのが一転、リモートワークが中心になったという人も少なくないでしょう。ただ、リモートだと、「作業効率が上がらない」「思ったように仕事が進まない」という声も。
当てはまる人は、リモートになって普段の仕事のやり方の「まずさ」が顕在化しただけかもしれません。リモートで仕事ができない人が見直したいポイントを、マーケティングコンサルタントで、『すごいテレワーク アイデア&成果を2倍にする方法』著者の福山誠一郎氏が伝授します。

自分のやり方を一度「見直す」

地域による違いはありますが、4~6月はアサリの旬の時期であると言われています。旬のアサリを使ったパスタなどは最高ですが、パスタソースを煮詰めてしまったりすると旬の食材も台無しです。優れた料理人は、パスタのゆで具合とソースの完成のタイミングを合わせて料理を作ります。ラーメンでも、おいしいラーメン店は、麺のゆで具合に合わせて、絶妙な温度にスープを調整し、麺を入れた後は、手早くチャーシューなどをのせていきます。おいしいお店は、従業員の仕事の段取りがしっかりしています。

仕事が遅い、手戻りが発生する人に共通するのは、段取りができていないことです。そもそも、自分が今日何をすべきかさえ明確になっていない人がいます。それでは、同僚とスムーズに仕事を進めることはできません。

職場では、同僚に聞くことで、ある程度は仕事が進むかもしれませんが、テレワークではそうはいきません。職場では、上司に何度かダメ出しされながらも残業して仕事を終えることもできますが、テレワークになると頻繁に確認してもらうことは難しくなりますし、離れた環境ではコミュニケーションも難しくなります。

「テレワークでは、仕事がうまく進まないから職場に戻りたい!」

と思う前に、一度、自分のやり方を見直してみる必要があります。それは、職場ではうまく仕事ができていた訳ではないからです。気づかぬうちに相手にストレスを与えていた可能性がありますし、自分の評価を下げていたかもしれないからです。

ここで、調理器具メーカーに勤める山田さんが、新商品であるフライパンを紹介するため、ホームページのコンテンツを作る仕事を例に、やるべきことを書き出す方法を説明します。山田さんは、1歳になる子どもを保育園に預けず自分で育てるためにテレワークをしています。

“新商品紹介”という仕事を分解すると以下の図のようになります。“新商品紹介”は、“コピーを作る”と“ビジュアルを作る”という仕事に分解できます。“コピーを作る”仕事は、さらに、“メインコピー”“リードコピー”“商品詳細の説明”に分解できます。同様に“ビジュアルを作る”という仕事も“撮影”“イラスト”と分解できます。わかりやすく分解する際のコツは、まずは大きく分類し、必要に応じて細かくしていくことです。撮影の箇所だけ色を変えているのは、後に詳細に説明をするからです。

自分の行動が「見える」ように

続いて、仕事を分解したものをもとに、スケジュール表を作成します。スケジュール表があれば、自分がどの仕事をいつまでにすべきか明確になります。同僚や外部のパートナーにも、自分の行動が見えるようになりますので、仕事の連携がしやすくなります。上司に進捗を報告する際にも、スケジュール表があると報告がスムーズになります。