ビジネスパーソンであれば、「マーケティング」という言葉に触れる機会は多いはずです。例えば、仕事においては、次のような状況でマーケティングが必要とされるのではないかと思います。
事業立ち上げや事業計画を作るときに、マーケティングという観点は無視することはできません。このようにビジネスの現場で出会うことが多い「マーケティング」という言葉です。そもそもマーケティングが重要であることはわかっているけれど、そもそも何を示しているのでしょうか? よくわかっていない人も多いと思います。
そこで今回は、拙著『マーケティング思考力トレーニング』の中から、マーケティング思考力を身につけるために、知っておきたいことをいくつかご紹介したいと思います。
まずは、「マーケティングミックス 4P」と呼ばれる代表的なフレームワークをもとに、「マーケティングとは何か?」について、考えていきたいと思います。
この4つの要素を組み合わせて、適切に価値を届ける構造を作ることが、マーケティングを考えるうえで重要です。
しかし、マーケティングはこの4Pの中の「広告/Promotion」のことだと、とらえられていることがほとんどではないでしょうか。マーケティングの仕事に携わっている人であっても、広告の企画や運用など部分的な活動に関わっているだけで「マーケティング戦略そのもの」を考える機会は限られているという声をよく聞きます。
まず、マーケティングを次のように定義するとわかりやすいでしょう。
この3つの状態を作り出すことがマーケティング戦略が機能しているということなのです。ですから、マーケティングを考える際は、広告や価格決定などの一部分だけではなく価値の交換行為の全体像をイメージするようにしましょう。
マーケティングとは何かを整理したところで、マーケティング戦略を考える力をどのように鍛えるのかについて考えてみましょう。
マーケティングの入門書やマーケティング戦略を考える力を鍛えるためのフレームワークを解説した書籍やネット記事はたくさんあります。読者の皆さんもお読みになったことがあると思います。しかし、実際には次のような悩みを抱える方が多いのではないでしょうか?
多くのビジネスパーソンは「マーケティング思考」や「戦略を考える力」が大切であることは理解していると思います。しかし「どのように身につければよいか?」はわかりづらいのではないでしょうか。では、マーケティング戦略を考える力はどのように身につければ、いいのでしょうか?
日本の伝統芸能の世界で有名な「守・破・離」という考え方があります。
この守破離はビジネスの世界でもよく使われます。簡単にいうと、独自のアイデアはトレース(模倣)から始まるということです。