「推しの子」ヒットが私たちの不満...
2024.08.14
東洋経済オンライン
しかしそうした戒めとは違い、倫理は、「よいこと」と「悪いこと」との範囲を考えたり、よいことのためにするべき義務をも含んだ幅広いことを指しています。社会の規範はどのようなものか、それにはどのような根拠があるのか、これからどのような社会規範を作っていくのかを考えることです。
したがってAI倫理でいえば、よりよいAIとはなにか、よりよいAIの利用とはなにか、どのようなAIの開発・運営が社会をよくすることにつながるのか、AIを介して社会をよくするにはいかなることが求められるのか、AIが組み込まれた社会のガバナンスはどのようにしていくのかといったテーマも含まれます。
私たちの社会は、すでにAI社会です。自分自身の創造性を深く考えると同時に、創造性を発揮してAI社会をよりよいものにしていく必要があります。いわば、私たちに求められているのは創造的な社会がこれまで以上に残酷にならないようにするための倫理的創造性なのです。