――先ほども述べたように、現在は勝負となる10連戦の真っ最中です。先発を任されていた高橋奎二、小澤怜史投手もコロナの影響によって離脱を余儀なくされています。台風による雨天中止などもありましたが、先発ローテーションのやりくりはかなり大変ではないですか?
髙津 もう、その通りです。本当にしんどいときに、本当に長い連戦がきてしまったということで、非常に頭を悩ませています。でも、「先発投手の枚数が足りないな」ということはキャンプの時点からわかっていました。さらに故障があり、コロナがあってやりくりが大変なのも事実です。弱音を吐くのはイヤですけど、ラクではないのは確かです。編成面もそうだし、僕たち首脳陣としても万全の態勢が整えられなかったということは反省するところだと思います。
――とはいえ、日々の戦いは続いています。9月16、17日の対ドラゴンズ戦では一軍昇格後すぐに、昨年大活躍した川端慎吾選手がいい活躍を見せました。投手陣をカバーするための打者に対する奮起であったり、起爆剤としての新たな顔触れであったり、何らかの方法での打開策が必要となりますね。
髙津 これまで何度も言ってきたように、何かを変えるには「新しい人」がとても重要な役割を果たします。僕が何かアクションを起こす必要もあるかもしれない。節目、節目ではいろいろなことを伝えてきたつもりだけれど、また何か必要になることもあるかもしれない。その辺りはきちんと見極めたいと思います。
――「新しい人」と言えば、昨年のドラフト1位ルーキー・山下輝投手が待望のプロ初先発を果たしました。残念ながら結果は負けがつきましたが、これは翌年以降の飛躍を意図して、一昨年のドラフト1位・奥川恭伸投手をシーズン最終戦に登板させたことと同じ意味合いもあるのですか?
髙津 もちろん、そうです。それは山下に限らず、どんな選手でもそうです。「チャンスがあれば一軍に呼びたい」という選手はたくさんいます。ここで経験することが、今後必ず生きるときがくる。それは間違いなくそう思います。山下の場合も、時間はかかったけれど、このチーム状況の中で一軍で登板できるなんて、なかなかあることではないのでこれをいい経験にしてほしいと思います。