成績が振るわない、メンバーが互いに無関心でいっさい協力し合わない、仕事を作業と思っており楽しそうに働いていない、離職者が多く人の入れ替わりが激しい……。これらは日本の多くの職場で見られる光景です。こうした環境に疲弊し、働くことに希望を見出だせない人が増えています。
この絶望的な状況を変えられる唯一の方法が「チームづくり」です。チームづくりがうまくいけば、すべてが劇的に変わります。部下も会社もあなた自身もラクにする、チームづくりのノウハウを指南します。
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チームを引っ張るには目標を掲げることが必要ですが、日本の多くの組織でこの目標提示がうまくいっておらず、組織が機能不全に陥っています。そんななか、目標提示が抜群にうまいリーダーがいます。
漫画『ワンピース』の主人公、ルフィです。
彼は、人々を自然と共感させる目標の提示がとても上手です。「海賊王に、おれはなるっ!!!!」というのは大変有名なセリフですが、チームづくりの観点から見てもきわめて示唆に富んでいます。
よくよく考えてみると、海賊王という目標がどんなものなのかよくわかりません。皆さんはわかりますか? 海賊王ってどんな人のことなのでしょうか?
100巻を超えるコミックスを読み続けている私もよくわかっていません。それにもかかわらず私は、ルフィが海賊王になったらいいなあと応援する気持ちを持っています。こういう人に、海賊王になってほしいと思っている気がしますし、多くのファンたちも同様に思っていることでしょう。ルフィの仲間たちは、私たち以上にそう思っていると思います。
この、ルフィの掲げる目標から学び取れることがあります。それは、他人に共感してもらえる目標は、その中身自体はじつは重要ではない、ということです。
再度、我々に目を向けます。なぜ我々は人々に共感してもらえるような共感目標を掲げることができないのか。それは、「What(何か)」にこだわりすぎているからです。共感目標は、Whatよりも「Why(なぜ)」が重要です。何をしたいかよりも、なぜそれをしたいのか。
あなたは目標を掲げようとしたときに、何を目標にしたらいいかわからないと立ち止まってしまうことはないでしょうか。
私にはあります。
だからあえて言います。なんでも大丈夫です。
・日本で一番〇〇な会社になる
・〇〇に悩む人を救う商品を作る
・〇〇の力で世界を変える
この〇〇に皆さんのビジネスを当てはめるだけで問題ありません。
ただし、この目標を共感させるには、みんなにWhyが伝わるような伝え方をしなくてはなりません。