そしてそして、嬉しいことがさらにもう1つ。写真家を決めるにあたり、なんと僕の希望を挙げていいとのこと。キターッ! キタキタ来ました!? そこで僕は、まだ一緒にお仕事をしたことはないものの、ずっと気になっていたある方のお名前を装苑編集部さんに告げたのです。
「写真家・奥山由之さんでお願いします」
スゴ~い。キテルキテルキテル。装苑の80周年という記念すべきお祝いの特集号で、モデルは小松菜奈ちゃん、写真は奥山由之さんという豪華なコラボレーションが実現するなんて……そう思うと、胸がドキドキ高鳴ってしまいました。アドレナリンがMAX出ています。こぼれております。
後日、小松菜奈ちゃん、奥山さんの両サイドからお返事をいただきました。もちろん、お引き受けいただける、との吉報です。思わずガッツポーズ出ちゃいました。嬉しい❤嬉しい❤嬉しい❤
その後、装苑編集部にお祝いビジュアルクリエイションのお題について確認をしたところ、「おめでたい感」はマストながら、80周年にちなんだ「8」や「80」といった数字は必須ではないとのこと。撮影日も9月29日と具体的に決まったので、僕のほうでアイデアを早めに出し、編集部にプレゼンをしてOKをいただかないと企画がHAPPYに進まないと思い、頭を“アイデア出しモード”に切り替えます。
アイデアを考えるにあたり、何といっても80周年のお祝いにふさわしいものをクリエイションしたい。学生の頃からテキスタイルを学び、創り、発表している自分としては、「菜奈ちゃんに、オリジナルのコスチュームを絶対絶対絶対に着せたい!」とも思っていました。こんな機会はもう二度とないだろうし、ならばガツーンと着せたい、と。なおかつ、装苑らしいお洒落でキャッチーなビジュアルにもしたいので、コンセプチュアルなアイデアを出しながら、コスチュームのラフスケッチを描き進めます。“8色”のシースルー生地が重なるコスチューム、赤と白の生地がひらひら漂うコスチューム……祝祭をイメージしたカラーリングや、めでたい“8”を織り交ぜたアイデアを膨らませていきます。
どのアイデアもかなりユニークなものでしたが、菜奈ちゃんは何を着ても似合うだろうとわかっていたので、まったく心配はしていませんでした。むしろコスチュームが個性的であればあるほど、それらをアーティスティックに着こなして、キラキラ輝くに違いないと考えていたのです。「どんなコスチュームにも負けない彼女らしさが出たビジュアルクリエイションなら、絶対にCOOLになる!」と、妄想のアイデア出しの時間は楽しく過ぎていきました。
最終的に残ったアイデアは11案。カラフルで、アイキャッチのあるそれらのアイデア資料を編集部に送ります。いつもの僕の絵のテイストなので、意図を理解していただけるか、ちょっとドキドキではありました。どれが気に入ってもらえるか? どれが80周年の記念号にふさわしいか? 僕はどのアイデアも非常に気に入っていたので、何が選ばれても悔いはありませんでした。ちなみに、“おめでたい感”を軸に以前制作した2つの大作コスチュームのアイデアも、11案の中に加えておきました。
そして編集部からは、すぐに連絡が。「どれもこれもステキです! っていうか、この送っていただいた絵のビジュアルラフがものすごく可愛くて、編集部で盛り上がっています!」とのお返事。
わ! 嬉しいです。さすが装苑編集部。キャッチーで可愛いものへの感度が抜群な方々なので、喜んでもらえてHAPPYでありました。そして、編集部経由で写真家の奥山さんにも資料をお送りし、意見をいただこうということになったのです。