昔はKYというと、「空気が読めない」でしたが、今の若手にとっては、「空気を読みすぎ」という意味になります。
この言葉のように、空気を読みすぎることによって、仕事に支障をきたすことがあると知らなければなりません。
つまり、上司やリーダーに対する過度な配慮により、コミュニケーションが停滞するリスクがあるということです。
例えば、ある若手の本音トークで聞いた話です。とある会議で、本来するべき大事な報告をしなかったそうです。その理由は、その少し前に上司、先輩の議論が白熱し、険悪な雰囲気になったからとのことでした。
ここで自分が悪い報告を行うと、さらに険悪な雰囲気になることが想定できるので、しなかったという内輪話をきいたことがあります。本来ならしなくてはいけない報告であっても、場の雰囲気をさらに悪化させることを避けたわけです。
また、上司に相談があったそうですが、忙しそうなのでできなかったと吐露(とろ)されました。迷惑なやつだと思われたくなかったそうです。
必要以上に相手に気を遣い、空気を読んでしまうのはなぜなのでしょうか。
それは、今までの学校生活に理由があります。というのも、友人との人間関係を円滑に行うために最も重要なスキルが、「空気を読む」ことだからです。
ここで、友人との人間関係構築の仕方が、時代の変化と世代の交代によってどのように変化してきたかを見てみましょう。
時代の流れに従って、世代を分けてみましょう。
「団塊世代」
「しらけ世代」
「バブル世代」
「団塊ジュニア」
「ポスト団塊ジュニア」
「就職氷河期世代」
「プレッシャー世代」
「ゆとり世代」
「さとり世代」
「つくし世代」
です。
今の若手は、「さとり世代」「つくし世代」と言われています。若者が「ゆとり世代」と言われて話題になったのは、もう昔の話になります。
「さとり世代」とは、おおむね1990年前後生まれの世代と言われています。
「ゆとり世代」と「さとり世代」は同時期でかさなりあっています。
「ゆとり世代」は、ゆとり教育を受けた世代です。その世代の中でも、特に「欲がない」「恋愛に興味がない」「旅行に行かない」などの特徴をもつのが「さとり世代」と呼ばれています。
「さとり世代」は不況下で育ったため、ものごとをネガティブに考える傾向にあり、夢や希望はあまりなく、合理性を重視します。ボランティア意識が高く、消費や所有には興味がなく、精神的な豊かさや幸福感を重視します。
「つくし世代」とは、おおむね今の 20代後半以下の世代が当てはまります。これも「さとり世代」と重なる面がありますが、誰かのために尽くすことに興味があり、楽しいことやみんなで喜ぶことが好きというのが特徴としてあります。また、束縛や支配されることに嫌悪感を持っています。