ところが、バブルがはじけ、21世紀に入りリーマンショックに見舞われ、大きな会社であれば安心できるという時代ではなくなりました。
また、リストラによる人員削減や労働形態、働き方や収入など、世の中のすべてが劇的に変化しました。従来、「勝ち組」と言われた人が今も幸せかというと、必ずしもそうではありません。
リストラの憂き目にあった家庭もあれば、転勤によって家族が離ればなれになってしまった家庭もあることでしょう。世相から家庭、収入や働き方まで、今の若手は世の中の流れをよく見ています。
彼らの感性で今の世の中を把握した結果、誰かと競争して勝つ人生よりも、自分が本当にやりたいことを見つけ、それを実現する人生のほうが幸せなのではないかという考えが強くなってきたのです。
例えば親に、子どもに就いて欲しい職業を聞いても、「子どもがやりたいことをやって欲しい」という回答が増えています。家庭においても、子どもの幸せを考えたときに、人との競争から生まれる成果よりも、自分がやりたいことを突き詰めて得られる成果に価値がある、という価値観に移ったということです。
学校でも、運動会の徒競走では優劣をつくらず、皆同時にゴールするところもあったようです。
このような環境で育った若手にとって、一番大事なことは、自身がやりたいことを思う存分やって、そこで一番になるということなのです。
まずはその考え方を理解するところからはじめましょう。
次回に続く