絶対に失敗しない起業術

成功とは「百発百中」ではなく「一勝九敗」である

2019.01.15 公式 絶対に失敗しない起業術 第12回
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「百発百中」を狙っていることに気づこう

「失敗しない」という考え方は、起業したら捨て去ってください。
それはサラリーマン時代の思考です。

会社に勤めていると、「失敗しないこと」で「安定した給料」をもらえます。
一方で、起業家は「たくさん失敗」をして、その中の1つの成功で「莫大な利益」を得ます。

その1つの成功を探し当てるために、試行錯誤を何度も何度もするわけです。
ですので、「百発百中」はありえませんし、目指すことではありません。

こういうことは、どこでも言われていると思います。
あなたも、「早くたくさん失敗したほうがいい」ということを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

しかし、理屈で分かっていても、感情で納得していない場合も少なくありません。
気付かずに「百発百中」を目指していて、止まっていることもよくあります。

例えば、

・商品を発売開始できない
・提案に行けない
・チラシをつくれない
・WEBサイトに公開できない
・プロフィール写真を撮れない
・文章をブログにアップできない

など、やろうと思って先延ばしになっていることはないでしょうか?
何ヵ月も、もしくは何年も先延ばしになっていることはないでしょうか?

こういうときは、多くの場合、百発百中を狙って動けないのです。
そして困ったことに、自分がそう思っていることに気づかないのです。

私にもそんなことがありました。
一時期、名刺がつくれない時期があったのです。2年ほど、名刺を印刷しませんでした。

それは、「肩書が決められない」という理由です。
名刺をつくってみたはいいけど、反応がよくなかったらどうしよう、またつくり直すのは大変だ、という思いがあって、ずっと止まっていたのです。

でもそのときには、自分では止まっている原因が明確には分かっていませんでした。

私のように、気付かずに時間を無駄にしないために、この質問をご自身に投げかけてみることをおすすめします。

「最初からうまく行かせようと思っていないだろうか?」

いくつかの仕事について、この質問をしてみると「百発百中」を狙っていることに気づくかもしれません。
いかがでしょうか? 心当たりはありますか?

あのときの私が、「最初からいい肩書をつくろうとしてないか?」と自分に問いかけていたら、もっと早く動き出せていたに違いありません。

完璧は永遠にあり得ない

このように「百発百中」を目指すということは、行動ができなくなる原因になりますので、非常に効率の悪い行動基準です。

準備が完璧になったら行動しようと思っても、完璧な準備は永遠にできません。
商品の不備は気になるし、他社製品と比較して劣っている所が目につきます。もっと多くのニーズに合うようにと思うと、改善することは山ほど見つかります。
結局は、ずるずると行動を先延ばしにしてしまうのです。

もちろん、完璧なクオリティは目指すべき目標かもしれません。
最高の品質を目指して、日々努力することは素晴らしいことだと思います。

しかし、「完璧を目指して行動する」のと、「完璧になるまで行動しない」のとでは、まったく意味が異なります。
この世の中には完璧は存在しません。
完璧は目指すものではありますが、永遠に到達することはできません。

私たちは、完璧を目指しながらも、現時点のクオリティで仕事を始め、やり遂げる必要があるのです。
商品に自信がなくても、文章をもっと書き直したくても、資料が不十分でも、そのレベルで動き出さなければ何も始まらないのです。

「一勝九敗」でいいと思える人が成功する

「百発百中」の対義語としては、「一勝九敗」が対応するかもしれません。
動ける人はまさに「一勝九敗でいい」と思っています。

「最初は失敗してもいい」と思えたときに、人はようやく最初の一歩を踏み出すことができるのです。

行動できる人は、どのように考えているのか? 言葉にするとこのような感じです。

「最初は売れないかもしれないけど、まずはリリースしてみよう」
「提案が通らないかもしれないけど、そのときはニーズをしっかり聞こう」
「いいチラシができないかもしれないけど、またつくり直せばいい」
「WEBサイトの反応がないかもしれないけど、改善していけばいい」
「いいプロフィール写真が撮れないかもしれないけど、また撮り直せばいい」
「ブログの評判がよくないかもしれないけど、書き直せばいい」

ご自身がストップしている仕事に対しても、「最初は失敗するかもしれないけれど、やり直せばいい」と思えるでしょうか?

「損したくない」と思っているなら動けませんが、「最初は損してもいい」と思っている人は動けます。

「失敗するのはカッコ悪い」と思っていると動けませんが、「最初はカッコ悪くてもいい」と思っている人は動けます。

「迷惑をかけたくない」と思っていると動けませんが、「最初は迷惑をかけてもいい」と思っている人は動けます。

こうやって言語化してみると、自分がどこで止まっているかが明確になります。
そして心理的に受け入れられたら、行動ができるはずです。

もちろん、大きな失敗はリカバリーが大変ですなので、最初の一歩は小さく始めてみることがおすすめです。

致命傷にならない失敗は、失敗ではありません。

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プロフィール

今井 孝
今井 孝

株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング
代表取締役

大手IT企業でいくつもの新規事業開発を手がけ、初年度年商が数億円を超える事業で社内アワードを受賞。その実績をもとに意気揚々と独立したものの、スモールビジネスの成功法則を知らなかったため、いきなり挫折。セミナーを開催しても閑古鳥が鳴き叫ぶばかり。挽回のために数百万円を投資して作成した教材はほとんど売れず、部屋を占領する在庫の山に。ネット広告につぎ込んだ資金は一瞬で消えてしまい、胃の痛みと闘いながら起業1年目は終了。
その後、10年連続300人以上が参加するセミナーを主催。トータルでは6,000人以上に。
集客できるようになった一方で、毎回結果を出すことに囚われるようになり、「やらなければ……」という苦しさを味わい、その結果、数多くの経営者から学びを得て“過程を楽しむ”という本質に到達した。売上に執着し過ぎることを消し去ったのは「誰かのために貢献し続けたい」という思い。そこで、ビジネスを心から楽しめるようになる。
それらの経験を踏まえたマーケティングとマインドに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。
誰にでもわかりやすく、行動しやすいノウハウと伝え方で、「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分でも成功できるんだと思える」「勇気が湧いてくる」と、たくさんの起業家に支持されている。

著書

必ず成功する起業の心得

必ず成功する起業の心得

今井 孝 /
アルファポリスビジネスの人気Web連載の書籍化。自身の経験を元に、独立・起業す...
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