しゅがれっと

しゅがれっと

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恋愛 連載中 ショートショート
処刑されたはずの私が、目を覚ましたのは五年前だった。王太子アルベルトに裏切られ、反逆の罪を着せられたエリス。処刑台で刃が振り下ろされたはずなのに、次に目を開けると、そこはかつて暮らしていた公爵家の自室だった。 ——どうして? 戸惑う彼女の脳裏に、さらに奇妙な記憶がよみがえる。書類の束、法廷の映像、電車の揺れ。この世界には存在しない、日本という国の景色。処刑を経て、彼女は自分が異世界から転生していたことを思い出す。けれど、なぜ今になって?なぜ五年前に戻ったの? 答えはわからない。ただ、これが偶然とは思えなかった。もう一度やり直せるのなら、同じ道を歩む必要はない。王太子に従うことも、婚約者として彼を支えることも——。これからどうするべきか、まだ整理はつかない。けれど、ひとつだけ確かなのは、すべてを知っている今の自分は、何も知らなかったあの頃とは違うということ。考えを巡らせていた彼女のもとに、突然、扉をノックする音が響く。 「お嬢様、王太子殿下がお見えです。」
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文字数 42,217 最終更新日 2025.02.21 登録日 2025.02.05
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