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私はお前の傍にいるから……幾百年経とうとも。どれだけの隔たりに阻まれようと――。
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この作品は別サイトでも投稿しています。【アルファポリス版】のみの大幅な加筆修正あり。
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現在111話 442,539文字
三章後半まで別サイトで公開中
一章 死の王
二章 猟犬の掟
三章 棘の迷宮
四章 表の無い硬貨
五章 【仮】錆びた天秤
六章 【仮】鍵の無い牢獄
次章予定あり
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僕の愛する穢らわしい猟犬。
醜い肉塊と果て、罪に喘ぎ、縋る憐れな我が仔よ――。
世界へ災いを喚ぶ王、双生児ヨルムンガンド。
人間が認知しうる究極の美を誇り、黒い髪に白い肌、その瞳は青く蛍火のように灯る。
双生児は人間と愛を交わすが為に美を具えた。
自身は性を持たず、番として交わった人間と、相反する性別へと自在に変化する。性別を得て初めて幼蛇は大人になり、番となった人間の地位に寄生し、己の巣として支配下に置くのだった。
そして双生児はただ互いを殺し合う為に存在する。双子は人間社会に死と苦痛を蔓延させ、紛争を裏から手引きして、終わりのない災禍を招くのだった。
ヨルムンガンド・ヘルレイア――ヘルレア。
王であるヘルレアは、十代半ばを迎えており、既に死期も間近に迫っていた。世界蛇は、番を得て性別を持たなければ、十代半ばくらいまでしか命がない。
そんなおり、民間軍事会社“ステルスハウンド”の代表――カイム・ノヴェクがヘルレアの番として名乗りを上げる。ヘルレアと交渉したカイムなのだが、彼の風貌で『お人形さん』と突っぱねられてしまうのだった。
番の話しは破談。だが、些細なきっかけでヘルレアと再開。今度は、舞い込んできた紛争で、双方の思惑が一致し、共闘することとなる。
“ステルスハウンド”の兵士――彼らは、自らを猟犬と呼ぶ。
猟犬の一人ジェイド・マーロンは、雪深い東占領区へと、ヘルレアと協力して潜入していくのだった。
だが、猟犬達と王は仇敵。ジェイドはヘルレアへ憎しみを抱いている。ただ主人であるカイムの言葉を胸にして、王と歩む道を選んだだけにしかすぎない。
――王と猟犬。
相容れない二者は、苦難の道行きに希望を見い出せるのか。
双生児、その相対する二王の壮絶な戦いが始まる――。
文字数 246,155
最終更新日 2024.12.22
登録日 2024.11.15
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