ファンタジー 情景描写小説一覧

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超人。それは高い再生能力と身体能力を備えた、高次元の存在。
一部の超人は、加えて尋常ならざる能力を持つ。
ある者は火を吹き、ある者は万物を凍り付かせ、ある者は肉体を自在に変化させる。
能力を保有する超人は、そうでない超人に比べ、身体能力が劣る。
これは能力を保有・運用することにより、体力と精神力の消費が煩雑になるためである。
超人という特性は、先天的に獲得される場合と後天的に獲得される場合がある。
後者の場合、どのような要因が人間を超人へと変貌させるのか、その一切が謎である。
確かなことは、自死すらも選択肢にのぼる、底知れない絶望が精神を蝕む瞬間に、一部の人間は超人へと覚醒する。
唯一の弱点は脳。
脳を破壊されない限り、体力が尽きるまで頭部を起点に何度でも体を再生し、立ち上がる。
超人の特性は、その者の精神状態と密接に関連している。
目の前の障壁を打ち破ろうとする意志が強いほど、肉体は強靭になり、能力の出力は向上する。
超人は倒れない、心が折れるその瞬間まで。
文字数 7,672
最終更新日 2024.10.02
登録日 2024.09.24
偉大な魔法師の一人と名高い〈白銀〉が、掟破りの魔法師として粛正された。
――その事件から十二年の時を経て、この物語は、大陸東部に広がる「水の国」から始まる。
山奥の「書庫」で暮らす少年・アズサは、謎の獣に導かれ、奇妙な魔法の氷の中から一人の少女を助けた。
しかし、目覚めた少女・ユキは、その身体を蝕む呪いによって精神を病んでしまっていた。アズサの懸命な看病もあり、ユキは次第に心を開いていくが、呪いを抑える魔法を使ったことで、彼女は全くの別人となり果ててしまう。
それから数ヶ月後、穏やかな暮らしは一変。〈虚の狐〉と呼ばれる存在の襲撃を受け、アズサは自身の大きな秘密を知ることに。
そして、禁止魔法を扱う非道な〈狐〉の手と様々な思惑により、アズサとユキの二人は陰謀の渦巻く魔法の世界へと飛び込んでゆく――。
「僕は君と約束したんだ。君の『しあわせ』を探す約束を」
「あなたが望むなら、わたしはずっと、あなたの味方になる」
二人は世界に何をもたらし、また世界は二人に何をもたらすのか――。
◇◇◇
*別サイトでも更新しています。公開済みの第二章までは、都度更新していく予定です。
文字数 22,636
最終更新日 2024.01.31
登録日 2023.12.25
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