SF オカルト小説一覧
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……とうとう、自分もゾンビ……――
飲み込みも吐き出しもできず、暗澹と含みながら座る自分は数メートル前……100インチはある壁掛け大型モニターにでかでかと、執務室風バーチャル背景で映る、しわばんだグレイ型宇宙人風の老人を上目遣いした。血色の良い腕を出す、半袖シャツ……その赤地に咲くハイビスカスが、ひどく場違いだった。
『……このまま患者数が増え続けますと、社会保障費の膨張によって我が国の財政は――』
スピーカーからの、しわがれた棒読み……エアコンの効きが悪いのか、それとも夜間だから切られているのか、だだっ広いデイルームはぞくぞくとし、青ざめた素足に黒ビニールサンダル、青地ストライプ柄の病衣の上下、インナーシャツにブリーフという格好、そしてぼんやりと火照った頭をこわばらせる。ここに強制入所させられる前……検査バス車内……そのさらに前、コンビニで通報されたときよりもだるさはひどくなっており、入所直後に浴びせられた消毒薬入りシャワーの臭いと相まって、軽い吐き気がこみ上げてくる。
『……患者の皆さんにおかれましては、積極的にリハビリテーションに励んでいただき、病に打ち勝って一日も早く職場や学校などに復帰されますよう、当施設の長としてお願い申し上げます』
文字数 114,320
最終更新日 2023.09.16
登録日 2023.07.23
機械仕掛けの宇宙は僕らの夢を見る――
西暦2000年――
Y2K問題が原因となり、そこから引き起こされたとされる遺伝子突然変異によって、異能超人が次々と誕生する。
その中で、元日を起点とし世界がタイムループしていることに気付いた一部の能力者たち。
その原因を探り、ループの阻止を試みる主人公一行。
幾度となく同じ時間を繰り返すたびに、一部の人間にだけ『メメント・デブリ』という記憶のゴミが蓄積されるようになっていき、その記憶のゴミを頼りに、彼らはループする世界を少しずつ変えていった……。
そうして、訪れた最終ループ。果たして、彼らの運命はいかに?
何不自由のない生活を送る高校生『鳳城 さとり』、幼馴染で彼が恋心を抱いている『卯月 愛唯』、もう一人の幼馴染で頼りになる親友の『黒金 銀太』、そして、謎の少女『海風 愛唯』。
オカルト好きな理系女子『水戸 雪音』や、まだ幼さが残るエキゾチック少女『天野 神子』とともに、世界の謎を解き明かしていく。
いずれ、『鳳城 さとり』は、謎の存在である『世界の理』と、謎の人物『鳴神』によって、自らに課せられた残酷な宿命を知ることになるだろう――
文字数 259,338
最終更新日 2022.11.20
登録日 2022.06.17
日記のようにかかれる報告書。彼らは別の星からやってきた異星人だった。
いつしか地球ライフを楽しんでいた『私』は、何度も地球にやってきている。だが今回はうまく任務をこなせないようだった。
昔書いたものを修正してアップしています。
文字数 12,099
最終更新日 2022.02.27
登録日 2022.02.09
死の間際に「神」を呼び出し「自分は『天国』に行けるのか?」を問うた1人の男。
だが、「神」の答は?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「pixiv」「Novel Days」「ノベリズム」「GALLERIA」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。
文字数 2,437
最終更新日 2021.03.30
登録日 2021.03.30
仮説1:実験体としてこの空間に入れられた
仮説2:死刑囚としてこの空間に入れられた
仮説2が正しければ、あたしはこの無機質な部屋の中で近い将来、死を迎える。
仮説1が正しい事を証明する為には、仮説2を棄却しなければならない。
ここは、6面体の空間。色は「白」一色。存在しているのは、記憶を失った「あたし」ひとり。そして、壁に1つだけ存在する「赤いボタン」。何者かに閉じ込められた事は自明。ただし、何の目的で閉じ込められたのかは不明。生きてこの空間から抜け出す為には、可能な限り情報を収集し、状況を分析し、仮説を立て、検証し、行動にうつしていく必要がある。
まずは、このボタンを押すべきか、否か…。
文字数 20,220
最終更新日 2020.05.11
登録日 2020.05.11
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